2014年11月22日

イベント案内

12月14日(日)16時よりサイエンス・カフェ札幌「フカヒレ、いかがですか? ~気仙沼のヨシキリザメ漁をとりまく科学・経済・価値観~」を開催

 

第79回サイエンス・カフェ札幌

「フカヒレ、いかがですか? ~気仙沼のヨシキリザメ漁をとりまく科学・経済・価値観~」 

 

日 時:2014年12月14日(日)16:00~17:30(開場15:30)

会 場:紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン

    (札幌市中央区北5条西5丁目 sapporo55ビル)

ゲスト:石村学志さん

    (北海道大学 サステイナビリティ学教育研究センター 研究員/資源経済学)

聞き手:石村源生(CoSTEP)

参加費:無料。当日、会場にお越しください。

定 員:80名

主 催:CoSTEP

 

 

フカヒレのスープ。食べたことがなくても、ほとんどの人は知っていると思います。その原料はヨシキリザメで、日本での漁獲量はほとんどが気仙沼に集中しています。しかし気仙沼は、2011年の東日本大震災により大きな被害を受け、ヨシキリザメの漁を継続できなくなってしまいました。それから復興へ向けての長い道のりが始まったのですが、その間に市場では代替品が流通し、フカヒレへのニーズが縮小してしまいました。それに加えて「サメ漁は残酷な行為である」として、海外の環境団体などの激しい抗議運動の標的になってしまったのです。

 

このような困難を抱えながらも、見いだしたひとすじの光明が、「MSC認証」です。この認証は、環境に配慮した持続可能な漁業であることの証明であり、「海のエコラベル」とも言われるものです。この国際認証を取得することができれば、環境団体が漁の継続を認めてくれる可能性が高まるのです。もちろん、そのためには厳しい基準を一つ一つクリアしていかなければなりません。

 

今回のゲストの石村学志さんは、海洋化学を学んだ後、資源経済学を学び、それらのバックグラウンドを総動員して気仙沼のヨシキリザメ漁の復興を支援しています。その際大事にしているのは、「あえて相手の土俵に乗る」こと。相手の主張を無視したり、それに感情的に抗議したりするのではなく、反対する相手に堂々と向き合い、相手が求めている価値の本質を見極め、それを満たすような回答を「MSC認証の取得」という形できちんと用意することで納得してもらおうという、正攻法にこだわります。そのために最も重要になるのが、科学的根拠、エビデンスです。

 

誰もが共有できる「エビデンス」を確立し、それを足がかりに誰もが納得でき、共存できる未来を作りだしていくために石村学志さんは、大学での研究者と、気仙沼や国際舞台での実践者という、二つの役割を同時に果たしているのです。

 

このヨシキリザメの問題は、一見とても特殊で、みなさんに直接関係の無い問題に思えるかもしれません。しかし実は、国境をまたいだ資源管理、第一次産業の持続可能性、食文化や価値観、動物に対する倫理観の多様性、「地域の復興」と「地域の産業の復興」との関係など、私たちの身の回りの様々なことがらに密接に結びつく要素がたくさんつまっているのです。

 

12月14日、サイエンス・カフェの会場に来て下さい。学志さんは、ヨシキリザメを入り口にして、これら複雑に絡み合った問題を解きほぐす海の旅に、みなさんを連れて行ってくれることでしょう。

 

【サイエンス・カフェに連動したワークショップ開催のお知らせ】

今回のサイエンスカフェ札幌に連動する形で、「カフェの参加者限定」(※)で、少人数で意見を交わしながらテーマをさらに深く掘り下げるワークショップ「持続可能な漁業を考える~魚の購入から見るみんなの価値観~」を年明け1月17日(土)に開催します。石村学志さんにも、ゲストとして参加していただく予定です。

この「カフェ連動型ワークショップ」は、サイエンス・カフェ札幌としては初めての試みです。参加者のみなさんにとっても様々な発見があると思いますので、ぜひご参加下さい。
くわしくはこちらをご覧下さい。お申し込みをお待ちしています。

※ワークショップに参加したいがどうしても14日のカフェには参加できない、という方は、後日インターネットで映像を視聴することも可能です。申し込み後に映像のURL等をお伝えします。

 

 

ゲストのプロフィール:

1971年生まれ、北海道出身。北海道大学サステイナビリティ学教育研究センター研究員、岩手大学三陸復興機構客員准教授。北海道大学水産学部水産化学科卒 カナダ、ブリティッシュコロンビア大学博士号取得 (資源管理)。専門は天然資源経済・政策とリーダーシップ教育。米国ワシントン大学、ノルウエー経営管理研究所、米国大気海洋気象局コンサルタント・エコノミストを経て、北海道大学サステイナビリティ学教育研究センターに特任助教として勤務。現在、研究員として所属。