2015年02月10日

お知らせ

3月7日シンポジウム「なつかしい未来へ~福島の再生と科学技術コミュニケーション~」および関連企画を開催

北海道大学CoSTEPは2015年3月7日、成果発表会・修了式にあわせてシンポジウムを開催します。3月6〜8日まで、これからの福島を考える3つの連続イベント企画「なつかしい未来へ」として、シンポジウムやワークショップなどが開かれますので、関心のある方はぜひご参加ください。

 

シリーズ企画ですが、参加は無料でどれか好きなものだけ参加することも可能です。

参加申し込みは下記、開催概要にある応募フォームへのリンクからお願いします。

 

 

■開催趣旨

2011年3月に起きた福島第一原子力発電所の事故から、はや4年目の春を迎えようとしています。しかし今なお12 万人以上(2014年12月時調査)が故郷を追われ、避難生活を余儀なくされています。

 

原発事故では、放射性物質が風に乗って広範囲に降り注ぎました。福島県では、県内産の農産物に生産、流通の各段階で厳しい検査を行い、一般食品については1kgあたり100ベクレル以下の基準を満たしたものだけ流通させています。科学的には安全だと生産者や行政、科学者は言いますが、今なお放射能への不安を訴える人もいます。4年の時がたっても、目に見えない放射能が多くの人々を苦しめているのです。

 

こうした現状をただ眺めているだけでよいのでしょうか。
私たちに何かできることはないのでしょうか。

 

今回のシンポジウムでは、福島を描いた映画監督久保田直さん、農業再建を目指す研究者信濃卓郎さん、復興に取り組むNPOの本田紀生さんの3人をお呼びして、福島で求められているものは何なのか伺いたいと思います。

 

映画「家路」では美しい福島の農村を舞台に、震災の影響で故郷が「戻れない場所」になってしまった家族を描きました。松山ケンイチ扮する次郎は、たった一人で苗を育て、今はもう誰もいなくなった田んぼを再生しようとします。
この映画に込めた作り手の思いとはどんなものだったのでしょうか。

 

行政や研究者たちも震災直後から懸命に動いてきました。降り積もった放射性物質の影響をどのようにして減らしていくべきなのか、たゆまぬ研究活動を続けてきました。
福島県では米に関して放射能に関する全袋検査を実施しています。2014年収穫の玄米では、震災以降はじめて新米で基準値超えゼロを達成しました。

 

そして、様々なNPOが、スタディツアーや農業体験を通して福島への理解を深めてもらおうと奮闘しています。CoSTEPの受講生も2013年と2014年の秋に、福島を訪れ放射線量の計測やインタビューを通して自分たちに何ができるのか、考えてきました。こうした体験型のコミュニケーションは、新たな対話の場を築き、人々が行動を起こすための突破口になりうるのでしょうか。

 

福島の未来のために、科学技術コミュニケーションは、そして私たちには何ができるのか。ともに考えてみませんか?

 

■開催概要

関連企画も含め、こちらの応募フォームより3/5(木)までにお申込みください(参加無料。事前登録制)。サイエンスカフェは事前登録は必要ありません。直接、会場にお越しください。

 

シンポジウム「福島の再生と科学技術コミュニケーション」

日 時:3月7日(土)13:30~16:00 (13時開場)

※午前8時50分より2014年度CoSTEP受講生によるポスター発表、成果発表会があります

場 所:北海道大学・学術交流会館・小講堂

申 込:事前登録制。前述のとおりいずれも入場無料です。

主催:北海道大学CoSTEP
共催:物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム

 

登壇者:

左から 本田紀生さん    信濃卓郎さん     久保田直さん

久保田 直 くぼた なお
映画「家路」監督
1960年神奈川県生まれ。大学卒業後、1982年からドキュメンタリーを中心としてNHK、民放各社の番組制作に携わる。2007年MIPDOCでTRAIBLAZER賞を受賞し、世界の8人のドキュメンタリストに選出される。2011年に文化庁芸術祭参加作品「終戦特番 青い目の少年兵」(NHKBSプレミアム)を演出。

 

信濃 卓郎 しなの たくろう
科学者 博士(農学)
1962年英国ロンドン市生まれ。北海道大学卒業。1990年北海道大学農学部助手、2002年に助教授、北大創成科学研究機構の准教授併任を経て、2008年に農研機構北海道農業研究センター根圏域研究チーム長に転職。2013年から農研機構東北農業研究センター農業放射線研究センター長。福島において農業現場での放射性物質の除染、拡散防止および農作物への移行抑制対策に取り組んでいる。

 

本田 紀生 ほんだ のりお
NPO法人事務局長
1957年福島県南相馬市生まれ。大学卒業後から広告業に従事し、2010年10月地域活性化のNPO法人「元気になろう福島」を設立。震災後福島県の現状を全国に発信し、福島の子どもたちの保養受入依頼を全国に発信。2012年内閣府復興支援型地域社会雇用創造事業事務局にメンターとして従事。現在、田村市、川内村、大熊町を中心に復興支援をサポートしている。

 

 

■関連企画

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第81回サイエンス・カフェ札幌
「なつかしい未来へ 〜映像で見る福島の今〜」

日時:2015年2月15日(日)午後4時~5時30分(開場は午後3時30分)

会場:紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン(中央区北5条西5-7 sapporo55ビル)
ゲスト:藤吉亮子さん(北海道大学工学研究院量子理工学部門准教授)
定員:約80人

参加費:無料、当日会場にお越しください。暖かい恰好での参加をお勧めします。

 

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映画『家路』上映会 
日 時:3月6日(金)18:00〜20:00
場 所:北海道大学・学術交流会館・小講堂
申 込:事前登録制
久保田監督の舞台挨拶もあります。
 

  ©2014「家路」製作委員会

映画『家路』(本編 118分)

松山ケンイチ主演、田中裕子、内野聖陽ほか出演。監督・久保田直。
福島の家族の再生と、復興を描いた映画。2014年3月上映開始(現在の上映スケジュールは以下公式サイトを御覧ください)。
公式ウェブサイト:http://www.bitters.co.jp/ieji/  

 

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ワークショップ「考えよう 福島のこれから」

日 時:3月8日(日)13:00~15:00
場 所:北大学術交流会館・第1会議室
申 込:事前登録制。定員約20名。

内容:福島の農業再建、そして放射能と食の問題について話し合います
CoSTEP受講生による福島の映像報告をもとに、参加者同士でグループを作って話し合います。
また前日のシンポジウムに登壇していただいた信濃卓郎さんと本田紀生さんも交え、福島の復興をどう進めていくのか、福島県外の人間はそこにどのように関わっていくべきなのか、意見を出しあいます。