2015年04月18日

受講生体験記

「社会」成分たっぷり配合,CoSTEPで学ぶ科学技術コミュニケーション

私の専門は実験社会心理学です。主に,1対1の私的なやりとりの中で見られるコミュニケーションのズレについて,認知バイアス(人間の誰もが持つ,考え方のクセのようなもの)のしくみという観点から研究を行なっています。

 

私が科学技術コミュニケーションに関心を持ったきっかけは,コミュニケーションのズレを研究する上で,得るものがたくさんありそうだと思ったこと(と,カガク好きだったこと)です。そう思って,CoSTEP受講の前に,すでに同様の講習をいくつか受講していました。それら講習から得たものは非常にたくさんありますし,大事な財産となっていることも確かです。

 

ただ,そこで聴いた話や取り組んだ課題は,自然科学の知見や研究の必要性をどう理解してもらうかという内容がやや多かった印象があり,「科学と社会」と言うならばもうちょっと「社会」に関わる話も聴けるといいなと思っていました。そこで,CoSTEPではどんなことをしているのだろうと興味を持ち,今年度受講を決めたのです。

 

そんな私にとって,CoSTEPの内容は,期待以上のものでした。勉強が足りないと思っていた「社会との関わり」について,様々な立場の方のお話を聴いたり,じっくり考えたりすることができました。

 

いま私たちが直面している問題の多くは,自然科学だけの問題ではなくトランスサイエンスの問題なのだということを,つくづくと考えさせられました。受講生も含め,理工系の研究者だけでなく,多様な背景を持つ方々とお話できるのは,CoSTEPの特長の1つだと思います。

 

もう1つの特長は,プレゼンテーションやライティング以外にも,社会とのインターフェイスとして重要なデザイン,映像や音声などに関する講義や実習があることでしょう。私は選科なので実習は受けられませんでしたが,夏の演習や講義の中だけでも,折に触れてこれら領域のプロフェッショナルの技を垣間見た気がします。

 

そして,last but not least,ここでできた仲間の存在は,むしろ修了後のこれから,大きな力になるだろうと思っています。ひとりでできることには限界がありますが,複数の「ひとり」が集まってできることは,ひとりでできることの単なる合計以上のものになるはずです。

 

よろしければ,ぜひご一緒に。

 

 

武田美亜

青山学院女子短期大学現代教養学科 准教授

(第10期 選科A)