2015年12月31日

活動報告

ライティング特別演習(プレスリリース作成)を実施しました

 

11月28日と29日の土日に、プレスリリースの作成を行う「ライティング特別演習」を実施しました。研究者による成果発信の手段の一つとして、新聞等メディアへの情報提供は重要です。プレスリリースの作成を通して、説明的な文章のライティングスキルの基礎を学ぶとともに、実際の科学報道の事例紹介を通して、報道側の立場や役割、そして研究者の情報発信のあり方を学びました。

講師はCoSTEP客員教授の内村直之先生。朝日新聞等を経て、現在はフリー科学ジャーナリストとしてご活躍です。昨年度に引き続いてCoSTEPのサイエンスライティングプログラムに携わって頂いています。

今回の企画は、選科生も受講できる、より充実したライティングプログラムとして発案され、CoSTEPとALP(物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム)の共同プログラムとして実施されました。受講生はCoSTEP本科1名、選科4名、ALP2名が参加し、それぞれ自分の研究や仕事、活動に関係するプレスリリースを作成しました。

 

初日の28日は、内村先生が作成した実際の新聞記事と、その元になったプレスリリースの実例を紹介しながら、記者の視点と、研究を報道する上での重要なポイントについてのレクチャーがありました。

(軽妙な語り口でレクチャーをする内村先生)

 

次に、受講生が事前に提出したプレスリリース初稿について、教員や参加者同士でコメントしあいました。プレスリリースの内容も研究紹介だけに留まらず、自治体の施策紹介や、サイエンスカフェの開催案内など多岐にわたっていましたが、受講生には実際にプレスリリースの作成に関わっている社会人や、先端の研究を行っている大学院生がおり、それぞれの経験を踏まえて、活発な議論がなされました。

(多数のプレスリリース作成経験があるALPの藤吉先生(右)も適宜コメントして盛り上げます)

 


2日目の午前は、引き続きプレスリリースの修正を行いました。自分の専門分野だと、なかなか専門用語を必要最低限に減らすのは難しいものです。また、内村先生によると「単にわかりやすいプレスリリース」だと、記者はそれをただ写すだけになってしまい、よい記事はできない、とのこと。発信者と記者のコミュニケーションが互いを刺激し、よい記事、よい報道につながるのです。目指すべき目標はなかなかに高度です。

(午後のレクチャーまでに各自の再校をプリント)

 

午後は各自のプレスリリースのプレゼンと相互レビューです。ふりかえりでは、研究者として、誇張をせずに分かりやすさとアピールを両立させる難しさ、自分やその所属組織の情報を社会に発信する責任、そして多様な立場の人々の視点を意識することの重要性などについてコメントがでました。

 

選科Bよりコンパクトな日程でしたが、少人数でゆっくりと議論でき、受講生の満足度も高かったようです。この好評をうけて、来年度のプログラムに反映させていきたいと思います。

 

 

プレスリリースタイトル(一部)

・天然由来の成分を「アミノ酸交換」で改良 ~薬剤耐性菌に対する新たな抗菌薬の開発に期待

・鉄系の超伝導体を原子レベルで薄膜化 ~極薄膜物質の未知の性質発見に新たな道

・タンパク質の折りたたみに水は不可欠 ~タンパク質と水分子の間に働くエネルギー

・夏休みイベント開催 親子で考える札幌の未来 ~『地球温暖化』で『デング熱』が大流行

・ワークライフバランスを人口減少の歯止めに