2016年01月23日

イベント案内

2015年度シンポジウム企画「「デュアルユース」と名のつくもの ~科学技術の進展が抱える両義性を再考する~」

 

【日 時】2016年3月12日(土)14:00~17:30(開場・受付/13:30)
【場 所】北大フロンティア応用科学研究棟レクチャーホール
【参加費】無料
【申 込】http://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/costep/formmail/107/

 

ここ数年、「デュアルユース」という言葉を新聞等で目にする機会が急増しました。「デュアルユース」とは、軍事と民生の双方に応用可能な科学・技術や研究を指します。また、研究成果が意図に反してテロ等の破壊的行為に悪用・誤用される両義性もデュアルユースと呼ばれます。科学技術がデュアルユースなのは当然だ、という考えもありますが、それで済ませていいのでしょうか。

 

これまで日本でも軍事研究は一部で行われていましたが、競争的資金によって大学や研究機関の参加がより制度化されているのが昨今の日本の流れです。研究環境に国家安全保障という枠組みが導入されることによって、どのような影響があるのでしょうか。

 

また、このような科学技術政策というトップダウンの流れとは別に、ボトムアップの流れもあります。例えば、3DプリンタやDIYバイオなど、これまで高度な設備と組織がなければできなかったことが、個人レベルでも実現できるようになってきています。市民研究者もデュアルユース問題と無縁ではありません。

 

このような状況の中、研究者や市民はどのようにデュアルユース問題と向き合えばよいのでしょうか。今回のシンポジウムでは、この複雑で曖昧なデュアルユース問題について、2名のゲストの講演をもとにひも解いていきます。小山田さんは科学技術政策を専門としており、デュアルユース政策について昨今の状況を、日本だけではなく海外の事例も交えて整理して頂きます。杉山さんには科学史の見地から、過去にあった「デュアルユース」問題と、それをめぐっての研究者の動向についてお話し頂きます。

 

【登壇者プロフィール】

小山田和仁(おやまだ かずひと)
政策研究大学院大学 科学技術イノベーション政策研究センター 専門職・プログラムマネージャー補佐(政策デザイン領域)

専門は科学技術政策。2003年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。産業技術総合研究所、日本学術振興会、科学技術振興機構等において、科学技術イノベーション政策に関する調査研究、研究戦略の立案、プログラムマネジメント等に従事。現在、各国のデュアルユース技術の研究開発や革新的研究開発プログラムなど複数の調査研究プロジェクトを実施。この他、科学技術政策に関する若手ネットワーク「サイエンス・トークス」の委員を務める。

 

杉山滋郎(すぎやま しげお)
北海道大学 大学院理学研究院 特任教授

専門は科学史(博士(学術))。東京工業大学理学部応用物理学科卒業。東京大学大学院理学系研究科 科学史・科学基礎論専攻を単位取得退学。物理学史から日本の科学史全般、さらに科学技術コミュニケーションへと活動範囲を拡げる。2005年に科学技術コミュニケーションの教育組織であるCoSTEPを立ち上げ、9年間代表を務める。著書に『日本の近代科学史』『北の科学者群像』『中谷宇吉郎-人の役に立つ研究をせよ』等。

 

 

【会場パネリスト】

 

千葉紀和(ちば のりかず)
毎日新聞 科学環境部 記者

1976年生まれ。英リーズ大学大学院地球環境学研究科修士課程修了。専門はサステイナビリティ学。地震・火山、感染症、宇宙開発、ゲノム医療、ノーベル賞などの分野を担当する。デュアルユースに関心を持ち、昨年は戦後70年企画で「被爆国の原発推進」や「医学界の戦争協力」などを検証。防衛省技術研究本部と大学の研究協力が加速している現状も報道した。

 

伊藤肇(いとう はじめ)
北海道大学 大学院工学研究院 教授

1968年生まれ。京都大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)。筑波大学助手、分子化学研究所助手を経て、2002年北海道大学大学院理学研究科助教授。2010年より現職。有機化学を専門とし、新規の触媒反応・機能材料の研究開発を行っている。北海道大学物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム担当教員。

 

主催:CoSTEP/理学院自然史科学専攻科学コミュニケーション講座

共催:理学研究院物理学部門/物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム(ALP)

 

【プログラム】

13:30 受付開始
14:00 開会挨拶:松王政浩(CoSTEP代表)
14:05 論点整理:川本思心(理学研究院准教授)
14:15 小山田和仁さんによる話題提供:
14:15 デュアルユース研究の現況~日本と各国の特徴
15:10 杉山滋郎さんによる話題提供:
15:10 軍事研究、何を問題とすべきか~歴史から考える
16:10 休憩(10 分)
16:20 パネルディスカッション:小山田さん・杉山さん・千葉さん・伊藤さん
16:20 ファシリテーター:三上直之(高等教育推進機構准教授)
17:25 閉会挨拶:新田孝彦(理事・副学長)
18:30 交流会(参加申し込み制です。社会人:5000円/学生:3500円)
18:30 会場:アスペンホテル(札幌市北区北8条西4−5

 

※ 同日10:00よりCoSTEP2015年度成果発表会を開催します。また、シンポジウム後の18:30からはCoSTEP関係者や北大関係者、科学技術コミュニケーションに関心のある皆様との交流会(参加申込&会費制)をご用意しておりますので、合わせてご参加ください。シンポジウムでの議論をより深める機会として参加していただければ幸いです。