2016年04月01日

受講生体験記

CoSTEP受講前、受講中、受講後

「なぜ、疑似科学に騙される人が多いのだろう?」「科学的根拠が確かでも、受け入れられづらい医療行為があるのは、どうしてだろう?」。URAとして、多くの研究者のインタビューを行う中で、感じることが多い疑問だった。きっと、伝え方の問題なのではないか、コツがあるのかもしれない、私は単純にそう考え、CoSTEPを受講することにした。そして、そのコツを身につけたら、もっと魅力的な申請書やプレスリリース文も書けるようになるはずだ!

 

しかし、はや最初の講義で、重要なのは伝え方ではなく、コミュニケーション、すなわち双方向性の意思疎通である、と思い知らされた。たしかにCoSTEPは、科学技術「メッセンジャー」養成ユニット、ではなく、科学技術「コミュニケーター」養成ユニットである、と今更確認。このように、毎回の講義では、目からウロコ、さらに未知への扉が連続して開かれているかのようであった。受講前には、トランスサイエンスをここまで深く考えたことはなかったし、実に多様な立場の人々が、サイエンスコミュニケーションを実践されているのだ、ということにも改めて思い至った。

 

多様な立場の実践者、といえば、秋の集中演習で苦楽を共にした仲間たちが、まさにそうだった。彼らと濃い3日間を共に過ごしたのは、本当に貴重な体験となったし、葛西先生、内村先生らの熱心なご指導により、実践的なライティングスキルもずいぶん身に付けることができた。その後、文章を書くときはいつも「同じ班の○○さんが読んだらどう思うかな?」「△△先生なら、ここを直されるかも」と想像している。最近、私が手がけた複数のプレスリリースが、メディア各社から取材依頼を戴いているのは、すべて集中演習のおかげだ。

 

CoSTEPで学んだことは数え切れない。私なりに煎じ詰めるなら、集中演習で屋代先生がおっしゃった「言葉を大切に」。これからもサイエンスコミュニケーションをしていきたい。

 

天野麻穂(選科B)

北海道大学 リサーチ・アドミニストレーター(URA)