2016年06月21日

活動報告

天塩研究林でのワークショップ「これが私の森!光と影でつくる写真の世界」を開催しました。

 

 

6月5日、札幌からJRで約3時間走ったところにある北海道大学 天塩研究林で、ワークショップ「これが私の森!光と影でつくる写真の世界」を開催しました。天塩研究林の研究者小林真さん、高木健太郎さんをはじめとする研究者やスタッフのみなさんと、CoSTEPの朴ヒョンジョンと葛西奈津子が加わり、森を探検して写真で表現するワークショップです。年に3回ほど開かれている地域の「わらベンチャー」活動の一環として、天塩研究林と、問寒別小・中学校で行いました。前日まで大雨で心配だった天気も、ワークショップ当日になると気持ち良く晴れてくれました。

 

イベントのチラシ

 

 

子ども向けのワークショップで始まりましたが、気がつけば大人の参加者の方が多く、15名にのぼる参加者と一緒にワークショップを楽しむことができました。

 

 

 

ワークショップは大きく午前と午後にわけ、午前中には森を撮影することで観察し、午後は森を写真で表現しました。

 

 

 

まず午前中のプログラムとして、森の観察を始めました。森に向かうバスで森に関する説明と、写真の原理に関する説明をした上で、森に着いたらさっそく小林さんの案内で森の様々なものをみて、集めました。写真にするテーマは4つ「まるいもの、かくかくしたもの、すけてみえるもの、すきなもの」ありましたので、そのテーマにそったものを中心に観察しました。どのようにテーマを解釈するかは、子どもより大人の方が悩んでいる様子でした。

 

テーマが書かれているワークシートをつけたデジタルカメラと、森のものを採集するためのビニール袋

 

 

「森のタコ」をはじめ様々な樹木と草花に出逢いました。通常の山歩きでは気にも止めない様なものが、そこに至る経緯を知ることで更に理解と愛着が深まったというコメントがありました。

 

 

森での観察が終わったら、森で気持ちよいランチを食べ、学校に戻りました。学校に戻るバスでは、撮影した写真の中でテーマ別に気に入りの写真を一枚ずつ選んでもらい、学校についてから印刷するようにしました。

 

 

写真は二種類つくりました。

まず最初は「暗室」をつくり、そのなかで印画紙と光源を用いていわゆる「ベタヤキ」とよばれる写真をプリントしました。大人には懐かしさを、子どもには新しさを与えた暗室では、写真の原理を体験することで、手軽に印刷する写真の基本を学ぶことができました。光がものを透過することが写真ではっきりわかるので、その原理を用いた個性豊かな森の世界が、一枚の印画紙に現れました。

 

 

現像液に写真を浸して待つこと数秒、そしたら溶液の中で像がじわじわと浮かびました。暗室の暗さに慣れない子どもや大人でも、その瞬間だけは声を一つにしてワーと驚きました。

 

 

二枚目は暗室でベタ焼きという手法は一緒でしたが、「森でとってきたもの」ではなく、森をデジタルカメラで撮った写真をOHPに印刷したものをプリントしました。暗室で、同じ環境で行っていても情報が異なるため、先ほどつくった写真とも、OHPフィルムに印刷したものともまったく違うものができあがりました。

 

 

できあがった写真は次々と紐やボードに展示するようにし、各々の感想を付箋に書き込みそのコメントを分け合いました。同じ時間、同じ場所を歩き、同じ手法で写真をつくりあげたのに、感じたことや表現したことはまったく異なるその個性豊かな解釈に、みなさんビックリしていました。できあがった写真に込められた独自の視点を伺いながら、鑑賞を終えました。

 

 

森の近いところで暮らしているワークショップ参加者の方々から、普段と違う目線で森をみて、魅力を発見することができたなどのコメントをいただきました。たくさん集まった「私の森」が森や写真に対する理解からさらに進み、思い出として心の中に残って光と影でさらに広がっていけばうれしいと思います。

 

 

天塩研究林のサイトはこちら

問寒別小・中学校 わらベンチャーの活動についてはこちらをご参照ください。