2016年10月01日

活動報告

リスクコミュニケーション選択実習が福島で復興ワークショップを開催

2016年9月21〜23日までCoSTEPリスクコミュニケーション選択実習(本科・選科)の受講生が福島第一原子力発電所周辺の町村を訪れ、復興の現場を見学し、聞き取り調査や放射線量の計測などを行いました(7月に行われた事前調査の様子はこちら)。

また最終日に、取材や調査を行った結果をもとに、福島県川内村の「いわなの郷体験交流館ふれあいホール」にて復興庁の木幡浩福島復興局長や遠藤雄幸・川内村長、井出茂・川内村商工会長らも参加してレクチャー及びワークショップを実施しました。

 

富岡町夜ノ森の帰還困難区域手前で(1日目)

 

・参加したCoSTEP受講生

【本科】山本淳博さん(環境科学院修士1年)、永森彩奈さん(農学部4年)、河合美典さん(薬学部4年)、加藤佳美さん(薬学部3年)、畠山隼輔さん(工学部3年)、口町和香さん(理学部2年)、安孫子友祐さん、古澤正三さん(社会人)【選科】青山千穂さん、松永陽子さん(社会人)

 

本実習は、「新しい東北」官民連携推進協議会・連携セミナー制度と、文部省科学研究費補助金(科研費基盤C)「リスクコミュニケーター養成手法の開発」(課題番号:16K01000)の支援によって実施されました。

また復興庁福島復興局および農研機構東北農業研究センター農業放射線研究センター、NPO法人「元気になろう福島」、川内村婦人会等の協力によって実施されました。

 

また本実習は現地取材・調査だけでなく、最終日は「新しい東北」官民連携推進協議会・連携セミナー制度によるレクチャーおよびワークショップという位置づけで実施されました。

 
川内村いわなの郷体験交流館大ホールで行われたイベントの様子(木幡局長を囲んで質疑)
 

・復興庁「新しい東北」官民連携推進協議会支援事業

「福島で“見て”“聞いて”復興を考える〜北海道大学CoSTEP〜」

 

日時:2016年9月23日 午前8時45分~午後4時00分

場所:川内村いわなの郷体験交流館大ホール

<内容>

・CoSTEPスタッフによるレクチャー

・木幡浩・福島復興局長「福島復興加速への取組」

・信濃卓郎センター長(農研機構・農業放射線研究センター)

「営農再開の課題と展望〜農地の復興をめざして」

・2グループ5名ずつに分かれてワークショップおよびプレゼンテーション(各班10分プレゼン、20分質疑)

・クロージング

・講評(信濃卓郎、本田紀生)、まとめ(早岡英介)

 

本実習は、リスクコミュニケーションを主体的に担うリスクコミュニケーターの育成が目的です。科学的妥当性を一方的に伝えても決して人々の不安は解消されません。また信頼の土台が専門家と非専門家のあいだに適切に構築されているのかどうかも重要です。

低線量被ばくに関する正確な知識を学び、現地取材を重ねて地域の実情を知り、その上で現地の方々の生活や健康への不安を理解して、ふさわしいコミュニケーションの場を作るにはどうしたらいいのか?2泊3日の福島滞在の中で受講生たちが、リスクコミュニケーションのイベント企画案を合宿形式で考えました。

 

浪江駅視察(1日目)

 

 

甚大な被害を受けた浪江町・請戸地区視察(1日目)

 

海の向こうにわずかに見える福島第一原発(1日目)

 

放射線計測の様子(1日目)

 

農事組合法人「農業大楽」の秋元英男さん(2日目)

 

秋元さんに水田を案内していただく(2日目)

 

特別養護老人ホームかわうちを大西俊枝事務長に案内していただく(2日目)

 

川内村の遠藤雄幸村長と婦人会の皆様、復興庁の木幡浩・福島復興局長を囲んで(2日目)

 

CoSTEPスタッフによるレクチャー(3日目)

 

井出茂・川内村商工会長(左)と遠藤雄幸・川内村長(右)も参加(3日目)

 

信濃卓郎センター長(農研機構・東北農業研究センター農業放射線研究センター)によるレクチャー(3日目)

 

木幡浩・福島復興局長(復興庁)によるレクチャー(3日目)

 

 

CoSTEP受講生によるワークショップの様子(3日目)

 

 

CoSTEP受講生による復興へ向けたイベント企画案発表の様子(3日目)

 

NPO法人大熊町ふるさと応援隊理事長の渡部千恵子さんより講評

 

NPO法人元気になろう福島の本田紀生さんより講評とまとめ

 

CoSTEP受講生は2班に分かれ、早岡・種村担当のA班(青山、安孫子、河合、畠山、口町)は「もし、泊原発で事故が起ったら?~福島から得た教訓~」と題して、実際に福島で被害にあわれ、放射能と共に生活することを選択した人たちを、リスクコミュニケーターとして北海道にお呼びして、泊原発周辺で暮らしている人たちと対話する場を作る企画を発表しました。

 

一方、川本・池田担当B班(松永、古澤、永森、加藤、山本)は「10年後の日本社会を先取り!!スマートシティ・相双コンペ」と題して、様々な立場から福島のことを考える人たちで既存のアイデア・問題意識を共有するとともに、具体的な地域創生の方法を提案するという案が出されました。

 

これらをアイデアだけに終わらせることなく、どのように継続して福島のリスクコミュニケーションと関わっていけるのか、CoSTEPでは考え続けていきたいと思います。

 

最後にメンバー全員で記念写真(3日目)

 

・CoSTEPリスクコミュニケーション選択実習担当スタッフ

早岡英介、川本思心、種村剛、池田貴子、内村直之(CoSTEP)、鳥羽妙(尚絅学院大学)

 

・リスクコミュニケーション選択実習協力者

信濃卓郎(農研機構東北農業研究センター農業放射線研究センター)、本田紀生(NPO元気になろう福島)

岡田英雄(CoSTEP修了生)