2017年03月03日

活動報告

記者会見演習が実施されました

中島遥香(2016年選科/学生)

1月21日(土)と22日(日)の2日間、記者会見演習が実施されました。この演習は、11月に開催したプレスリリース作成演習とセットのプログラムで、講師は前回に引き続き、内村直之先生(CoSTEP客員教授)と南波直樹先生(北大国際連携機構)です。

(記者レクの流れについてレクチャーする南波先生(左))

 

記者会見はプレスリリース後のメディア対応として非常に重要です。プレスリリースだけ出せばよいわけではありません。プレスリリースは記者からの取材を受けることが前提なのです。初日はまず、記者会見(記者レク)とは何か、なぜ、どのように行うかについて、南波先生と内村先生から研究広報の立場とメディアの立場から講義がありました。

(南波先生の講義にあいの手を入れるように、適宜記者側の見方、立場についてお話する内村先生)

 

その後、プレスリリース作成演習で作成したプレスリリースを元に、参加者8名は2つのグループに分かれ、模擬記者会見の準備をしました。記者会見のためのプレゼン資料の作成、役割分担(研究担当、研究責任者、組織の長、広報担当者)の決定、そして想定される質問に対する準備をします。そして各グループで簡単なリハーサルを行いました。

 

最後に、翌日に行う記者会見のために、記者会見で気をつけるべきこと、記者とは何か、メディアにおける写真の役割と、写真撮影の基礎について藤吉隆雄先生(ALP)から講義を受けました。

(写真についてレクチャーする藤吉先生)

 

2日目は、記者側の準備を行った後、模擬記者会見を行いました。記者側としては、役割分担(科学技術記者、新聞記者、テレビ記者、カメラマン)をした上で、プレスリリースの情報からそれぞれの立場に合ったアウトプットに必要な質問を考えます。

 

午後、いよいよ模擬記者会見です。会場にはバックボードやモニター、カメラなどが配置されており、雰囲気が盛り上がります。本番では、発表側と記者側両方体験でき、記者会見で必要な役割の違いを学びました。

(広報担当役として、記者レクを司会する筆者)

 

(スライドや模型を使いながら説明する研究者役)

 

(記者役として質問する受講生)

 

(寄りすぎるカメラマンを静止する進行役(手前右))

 

(質問する「記者」達)

 

(研究の本質を突く質問や、研究と関係ない会社経営に関する変化球の質問などで発表側を揺さぶる南波先生)

 

模擬記者会見の後は、記者として聞いた発表内容を写真1枚と300字の短報にまとめました。書き終わった後、修正点などコメントをいただきました。短報の内容は、記者としても様々な立場で、書く人によっても切り口の異なる短報となりました。

(書きあげた短報を共有)

 

研究広報も科学記者もどちらも科学を伝える役割を担っていますが、異なる立場があることを実感することができました。研究成果を発表する側としては、記者側からの圧力やその場の雰囲気に流されずに、誤解を与える発言を避けること、いかにチームで協力し合うかが大切です。記者側としては、研究成果が今、あるいは将来の社会においてどのような意味を持つのかといった文脈を組み込んで、記事にすることが求められます。両者は対立するのではなく、一定の緊張関係を維持しつつ、研究者と社会をつなぐ科学技術コミュニケーションを実現するためにそれぞれの立場から「協力」する必要があるのだと感じました。

 

 

※本演習は、ALP(物質科学フロンティアを開拓するAmbitiousリーダー育成プログラム)と共同で開催しました。