2017年09月20日

授業レポート

「プロジェクトマネジメントの基本的な考え方」(9/9)酒井麻里先生の講義レポート


中角直毅(2017年度 本科/学生)

 

今回の講義は、日本ファシリテーション協会の理事兼副会長である、酒井麻里先生の「プロジェクトマネジメントの基本的な考え方」。イベントを多く企画するCoSTEP生にとっては大きな手助けとなる講義です。限られた時間の中で期待する成果を出すためにはどうすればいいのかを教えていただきました。

 

 

プロジェクトの定義とその進め方

 

そもそもプロジェクトとは、「限られた時間の中で、限られた資源を使って、今までと違った独自の成果をあげること」を言います。そして、そのプロジェクトをマネジメントする際には、コスト・時間・成果といった制約条件のトレードオフ関係を常に意識している必要があります。プロジェクトは主に「立ち上げ→計画→実行→終結」の順で進み、立ち上げの段階ではプロジェクトの目的、範囲 (スコープ)、リーダーや関係者など、重要事項を確定します。ここが曖昧だと後の行程がすべて崩れるのでこの部分を十分に固める必要があります。立ち上げた後は、求められる成果を得られるように計画を立てます。そして、実行、終結という流れになっていくのです。

 

(受講生もそれぞれ架空のプロジェクトの立ち上げに挑戦)

 

いかに細かく計画するか


プロジェクトの計画のときには、必要な作業を把握し、それらをいつまでにやるか決めます。しかし、プロジェクトが大きくなるほど、作業の数は増えていきます。その際に、必要な作業をもれなく把握する方法としてWBS (Work Breakdown Structure) の作成を、酒井先生は薦められました。これはプロジェクトに必要な作業を階層的に分解し、詳細化したものです。下の階層になるほど作業を細かくしていき、工数やコストを詳細に見積もり、管理ができるレベルにまで分解します。上の階層の間違いほど、プロジェクト全体に大きく影響するため、上下の階層を繰り返し見直すことが求められます。この作業の細分化をせずにいきなりスケジュールを組んでしまうと、後に作業の漏れが発覚した際に対処できなくなります。手間と時間はかかりますが、細かく計画することは、トラブルを少なくするのに最も効果的な方法なのです。

 

(お互いのプロジェクトを共有します)

 

監視と管理がプロジェクトの成功を生む


ただ計画に基づいて進めるだけでは、プロジェクトは成り立ちません。進行する過程を監視・管理し、計画と実際の進行にどれほどのギャップがあるかを把握しておくことが重要です。うまくできなければリスケジュールを繰り返して、最終的に間に合えばいいというものではないのです。酒井先生は、「遅れたからがんばってやる」だけではなく、計画と遂行の間にずれがある場合は、「なぜ遅れているのか」を検証し、次の行動に活かす必要があることを強調していました。

 

プロジェクト終了後も、どうしてうまくいったのか、何が原因で失敗したのかを振り返ることは続きます。CoSTEP内でも常々学んでいることですが、「何かを行ったら必ずそれについて振り返ること」。これが企画の質を高めていく最重要項目だと感じました。これからもCoSTEPで様々な企画が立ち上がることになりますが、今回の講義は、質の高い企画を作れるようになるための、貴重なエッセンスを得ることができたように思いました。

 

酒井先生、ありがとうございました。