2019年03月29日

受講生体験記

科学技術コミュニケーションって?CoSTEPって?と考えている社会人の皆さんへ

このページをお読みの方は、科学技術に少なからず感心をお持ちの方と思います。

「でも何かもの足りない。もっと何かができるはずだ。」

「いつも仕事に追われている、この頃は受け身で仕事をこなしているな。」
「うまく表現できないけどモヤモヤしたものを抱えて、CoSTEPが気になりはじめてはいるけれど。」

といったところでしょうか?

 


私は学生時代に自分の思い通りに物事を進められず、他人(ひと)より少し遠回りをしながら理科の教員を目指していました。長かった浪人生活、教育学部から院は水産学分野へ。不思議なもので、この寄り道が話のネタになり、バブル時代の後押しもあって公共放送の番組ディレクターに採用されました。40代までは夢中で取材と制作に取り組み、巨匠と称される諸先輩に追いつこうと科学番組の制作を中心に担当します。地方と東京を行き来する25年間、テレビをはじめメディアを取り巻く環境は大きく変わり、何よりもネット社会への激変は従来のメディアのあり方を覆すのに十分なものでした。

 

そして去年、北大CoSTEPと出会いました。正直なところ「科学技術コミュニケーターってボランティア?」「CoSTEPって受講料は安いけど、集中講義で札幌まで行くわけ?」「仕事の予定は空けられる自信がないな-」といった思いはありました。説明会から申し込み期限のギリギリまで二の足を踏んでいたのは事実です。

 

何かの縁との思いからCoSTEPの扉をたたき、ネットで体験記を読んでみたところ、集中講義はもちろん、入学、修了の式に参加することが本当に楽しそうに書かれていて、思わず飛行機に乗ったのが5月のこと。北大の教室には学生からポスドク、バリバリの社会人から私を含めた白髪世代まで、皆いきいきとした顔の仲間がそこにありました。

 

 

ところが東京に戻ると仕事を口実にしてe-ラーニングの課題提出で悪戦苦闘してしまいます。ここで皆さんに伝えておきたいのは講義の内容は幅広く、科学技術はもちろん芸術から社会論、リスク管理とにかく幅広くて面白くて、画面の向こうの教室に自分が映っていないことがもどかしいほど魅力があるということです。学びを進めるうちに科学技術コミュニケーターになりたい、なれるんだという手応えを持つまでに自分が変われたのは本当に驚くほどです。

 

ある本にひとの「センスは知識から生まれるもの、そして知識に裏打ちされた実践こそが欠かせない」と書かれています。CoSTEPで学んだ1年間の対話と実践の積み重ねは、まさにセンスを磨くことであり、偶然にも出会えた仲間とこれからも交流を続けて行くことが何よりも大切にしたいと考えています。
いまはマスコミで働く私ですが、ニュースで取り上げる科学技術の話題を当事者として、自分事として人に伝えてこられたかを自問し続けながら、社会の豊かさや人の幸せ、そして楽しさを実感できる生活をつくる一人のコミュニケーターとしてこれからも力を尽くす覚悟でいます。

 

 

こうした経験、少しでも伝わったでしょうか?
そしてCoSTEPの仲間に入ってみてはどうでしょう!

 

鈴木隆夫(選科B

TVディレクター/プロデューサー