2010年12月22日

授業レポート

日本で唯一の森の学校「森林文化アカデミー」

12月15日の講義では、岐阜県立森林文化アカデミーで教員をされている玉木一郎さんを講師としてお招きし、「森林と人との共生」を目指した、日本で唯一の森の学校の取り組みについてお話いただきました。

 

岐阜県は日本の中央部に位置する内陸県で、県の面積の82%が森林という、高知県の84%に続く全国第2位の豊かな森林資源に恵まれ、ものづくりや木造建築の伝統が息づく場所です。
森林アカデミーは、県立林業短期大学校が改組して2001年に誕生した専修学校で「森と木のエンジニア科」と「森と木のクリエーター科」の2つの学科に分かれています。玉木さんは、樹木の遺伝的変異の将来予測や種間交雑に関する研究を行いながら、生態学、保全遺伝学、樹木生理学、統計学などの講義を担当しています。

 

 

高卒程度以上を対象とした「森と木のエンジニア科」では、森林についての幅広い知識と、現場で必要となる技術を持ったジェネラリストの養成が目的。さらに、「森と木のクリエーター科(大卒程度以上)」では、林業や木造建築をはじめとした特定領域での高度な専門知識と、問題解決のための企画力や創造力を持つスペシャリストの養成が狙いとのこと。両方の学科に共通するのは、実践的なカリキュラムに基づく少人数指導。
講義以外にも、学生たちはプロジェクト実習に参加する必要があります。今までに行われたプロジェクトは、学生たちが自ら建物を設計・建設する「自力建設」、「美濃手漉き和紙を使用したインテリア制作」、「里山学習林の教育プログラム作成」など多岐に渡っています。

 

今後は、「木育〜森と人をつなぐ教育活動〜」に代表される森林の重要性や魅力を伝えることや、これまで森林業に踏み込めなかった人が踏み込みやすいよう門戸を拡げることなど、従来の林業の枠に留まらない活動に挑戦していくことが大切だと感じるお話でした。

 

リポート:渡邊恵実(本科生)