光触媒×阿部竜 その光、もっと使います。
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2.1水から水素を取り出す9火力発電を原子力発電に替えても、こんどは放射性廃棄物が環境に負荷を与えてしまいます。また火力発電には、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料がいずれ枯渇してしまうという問題もあります。では、いま現在、燃料電池などで使われている水素は、どうやって作られているのでしょうか。じつは、ほとんどが天然ガスから作られています(第1章で紹介した家庭用のコージェネレーション・システムもそうでした)。天然ガスに含まれるメタン(CH4)やプロパン(C3H8)などから水素を分離しているのです。この方法で、水素を大量に安く作ることができます。ただ、水素を分離したあとに残る炭素が二酸化炭素になって、結局は環境に負荷を与えてしまいます。クリーンなエネルギーと呼ばれる水素ですが、今のままでは将来の主要なエネルギー源として考えることは難しそうです。環境に負荷を与えることがなく、原料が枯渇する心配もないような、水素を取り出す良い方法はないものでしょうか。そこで注目されているのが太陽光エネルギーの利用です。地球上で利用できる太陽光エネルギーは、私たち人類が使用するエネルギーよりも多いと言われています。また太陽は、これから先50億年ほど輝き続けると考えられています。人間の寿命に比べてはるかに長く、枯渇を心配する必要がありません。地球上に豊富にある水から水素を取

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