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今、あらためて災害を考える

2018年07月11日

 

西日本を中心に、大雨による大規模な災害が続いています。被害に遭われた方へ、心よりお見舞い申し上げます。また、亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。そして、一刻も早い救援活動を、心から願っております。


日本は、毎年のように激甚災害に指定される大雨が降る国です。それぞれの土地で災害に備える必要があります。北海道でも2016年の8月に四つの台風が来襲し、200年に1度ともいわれる暴風雨を道東地方にもたらしました。また、2014年には札幌で大雨がありました。「いいね!Hokudai」の記事から、北大で砂防学を研究している小山内信智さん(農学研究院 特任教授)の言葉を抜粋してお伝えします。

(小山内信智さん(農学研究院 特任教授))

 

-------2017年08月31日記事より-------

 

――札幌にも、風水害で危険な場所はありますか?

 

あります。実は札幌は、潜在的にはなかなか危険な場所です。平岸面は数万年前の支笏火砕流の上にできた平坦面なのですが、その後大きな土砂の流送が起こり、今では豊平川を境に高い面(平岸面)と低い面(札幌面)の二つの扇状地に分かれています。札幌面側から見ると、豊平川は天井川なのです。それに備えて河川敷を広めにとってありますし、堤防も建設して上流には定山渓ダムと豊平峡ダムを備えているのでかなり安全度は上がっていますが、万が一堤防が決壊した場合、北大がある側の札幌面に水が舐めるように広がっていき、部分的には溜まってしまう恐れがあります。

(札幌は高さの異なる二つの扇状地で成り立っている)
札幌市洪水ハザードマップ_中央区・豊平区を一部改変>

 

2014年9月11日に大雨があったのを覚えていますか? 明け方に大雨特別警報がスマホにガンガン入ってきて眠れなかったという。あの時、実はあともう数時間降り続いていたら、南区や西区の山が土砂崩れを起こし、札幌市街地にも被害が及ぶ可能性がありました。

 


――札幌市民はおそらく、何もなかった、と思っていたと思いますが、実はギリギリのところだったのですね。そんな危険な土地だったとは。

 

そうですね。起きてみないと誰も危険を認識できないので、土砂災害は見えにくい災害だ、といわれるのです。

(21世紀末時点での降水量増加率予測。年最大日降水量は全国的に増加の傾向。気候変動による影響は高緯度ほど大きいと予測されており、100年後の北海道の年最大日降水量は1.24倍になると予測されている)

<小山内さん講演資料を一部改変>

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