2020年01月17日

活動報告

2019年度メディアデザイン実習 課外特別演習「⽇本オラクルに⾏こう!」

 

CoSTEP15期 本科・メディアデザイン実習

中島優花・川辺晃太郎・⼩池隆太・佐藤淳治・星崎真由美

 

2019年7⽉9⽇、メディアデザイン実習では⽇本オラクル株式会社の本社を訪ねました。⽇本オラクル株式会社(以下、オラクル)はデータベースを中⼼とした情報システム事業を展開している⽶国のオラクル・コーポレーションの⽇本法⼈です。今回の訪問では会社の概要や事業内容の説明、オフィス⾒学をさせていただき、様々なお話を伺うことができました。

 

 

オープン・コンプリート・インテグレーテッドな製品を

 

まず初めに、オフィス内の会議室でソリューション・エンジニアリング本部公共ソリューション部の⼈⾒尊志さん(部⻑)、Autonomousクラウド事業統括第三営業本部公共営業部の松井雄介さん、クラウド・テクノロジーコン サルティング事業本部クラウドトランスフォーメーション部ビジネスディベロップメントマネジャーの⼩番弘久さんにオラクルについてのお話を伺いました。

 

(会議室でオラクルがどのような会社かを伺いました) 

 

会議室に⼊室して⼀番初めに⽬に⼊る⼤きな窓からは建設中の国⽴競技場を含む東京の景⾊が⼀望でき、リラックスして話し合いができる造りになっていました。

 

(14階会議室の⼤きな窓から⾒える絶景)

 

オラクルはCIAの情報分析基盤となるデータベースの作成プロジェクト「オラクル」をきっかけにして、1977年にラリー・エリソン⽒によって設⽴されました。ラリー⽒は設⽴数年後に、「データベースが⼤きな市場となる」と考えました。どんなハードを使っていてもオラクルデータベースを利⽤していれば、どのようなアプリケーションでも共通して使⽤できるような「使⽤者(開発者)の不平等をなくす」データベースを提供し、RDBMSマーケットシェアは40%以上を占めるにいたりました。

 

近年ではオンプレミスだけではなくクラウドでの使⽤も強化し、全世界にデータセンターを設⽴して、共通して利⽤可能なサービスを展開しています。また今後は機械学習を取り⼊れ、データを管理し、レスポンスを返すような複雑な動きをするデータベースが常に⼼地よく、セキュアに動く⾃律型(Autonomous)データベースで「管理者の⼿間を省く」サービスへ⼒を⼊れるそうです。

 

さらに、オラクルでは近年、オラクル製品を使っているクライアントに対し、「〇〇ができる会社なら〇〇ができるかもしれない、そうしたらこういうバリューが⽣まれるかも」といった提案も⾏っているそうです。企業がお互いに利益を得られるように、企業同⼠の課題を結び付けた事業例も聞かせていただき、感動しました。

 

 

⽣き⽣きと働けるオラクルオフィス

 

創業者であるラリー⽒は⽇本に思い⼊れがあり、⼩堀遠州が⼿掛けたお茶室を模して作られたお茶室「聚想庵(しゅうそうあん)」をオフィス内に作ったとのことで、そちらに案内していただくことになりました。お茶室には鶴⻲の庭を模して造られた庭園からの⽔の⾳がとても神秘的に響き、正⾯の⼤きな窓からは会議室に劣らない景⾊を眺めることができます。オラクルの社員は⾃由に利⽤でき、週に何回かはお茶の教室も開かれています。本物の半東さんにお茶を出していただき、オラクルの特製お茶菓⼦ときれいな景⾊とともにいただきました。ラリー⽒のユニークなお話や、サン・マイクロシステムズ買収の裏話なども伺えて⼤満⾜でした!

 

(聚想庵(しゅうそうあん)でいただきます)

 

(オラクル特製のどら焼き)

 

お茶室の後はカフェテリアに案内してもらいました。おしゃれでとても広いカフェテリアには窓際で個⼈の仕事ができたり、グループで話し合いができたりするディスプレイが設置されたテーブルもありました。コミュニケーションが⼤事なのは仕事も学問も科学コミュニケーションも同じで、久しぶりの知り合いに最近どう?と語りかけに⾏くこともあるそう。

 

(カフェテリア中央のフカフカソファーではい、チーズ!)

 

その後、実際に仕事をするオフィスにも案内していただきました。⽴って仕事ができる移動式の机や掘りごたつ式のテーブル、書いたものをそのまま保存できるデジタルボードなど、⽣き⽣きと⾃由に仕事ができるよう配慮された造りになっていました。最後にガラス越しでしたがデータセンターの⼀部も⾒せていただき、⼤興奮でした。

 

(掘りごたつ式のテーブル)

 

 

ふたたび、会議室で

 

最後に最初の会議室に戻り、私たちのさまざまな疑問に答えていただきました。

 

Q:外資系ということで⼈間関係などドライなイメージがありますが?
A:いわゆるクールではない、情に厚い会社。聞けば返してくれるので、“どうコミュニケーションするか”が重要。返してくれるようなコミュニケーション、関係を!

 

とても良いと思ったスタイルとして、本社を含め各国とつながったメーリスで質問を投げると、答えを持った⼈が返してくれるシステムがあります。質問を投げたほうだけでなく、質問を返した⼈もさまざまな視点の考え⽅を知ることができ、互いに⾼めあえる環境だと感じました。

 

 

Q:⼀般の⽅に認知してもらえるような取り組みがありましたら教えてください。
A:広告予算は少なめであり、基本的にはお客様に別のお客様へ話していただけるような環境、関係を築くことが重要。新しい技術を知ってもらうのはYouTubeや業界誌、⼩売り企業向けイベントなど、技術を届けたい先がよく⾒るメディアを利⽤しています。

 

情報の受取先を考えて発信する媒体を考えるのはどの分野でも共通して⼤切なことではないかと思いました。

 

 

Q:⼈⾒さんは海外と⽇本のレベルが違うという話に疑問を感じて留学したと聞きましたが、実際にどうでしたか?
A:確かに論⽂の数でみると海外のほうが多いかもしれないが、ほかの指標で⾒てもそうなのか?留学して確かに感じたのは(1)⾼校までの間にプレゼンやディベートをやっていて、その⽴場になり切ってPRするのがうまいこと、(2)アイスブレイクなど発表慣れしていること。

 

実際、⽇本の⾜りないところとしてディベートの⼒はよく話題に上がることです。特にどちらの⽴場になってもPRできるのにはハッとさせられました。そのスキルは⾃分の企画のアピールをする上でもとても⼤切なのではないかと思います。

 

 

カリスマ、ラリー・エリソン

 

オラクルの創設者であるラリー・エリソン⽒。現在75歳になる彼は現在でも会議の場で何が今必要なのかを⾒据え、ビジョンを語ります。

 

“マーケティングセンス”

オラクルデータベースにはバージョン1がありません。なぜでしょうか。製品を売るには信頼性が重要です。バージョン1、つまり最初の製品は誰も買わないと考えたラリー⽒は最初の製品をバージョン2としました。オラクル製品の名前は今でもすべてラリー⽒が決めるそうです。その製品は何ができるのか、何がバリューポイントなのかがすぐにわかる、⻑くても製品名称だけで語れるような名前を付けます。

 

“本物にこだわる”

お茶室は⼀本柱まで再現されていて、作るなら本物にこだわれというラリー⽒の精神が反映されています。

 

“建てるなら⽬⽴て、でも虚勢ははるな”

⽇本オラクルの本社は⻘⼭にあります。⻘⼭は「建てるなら⽬⽴て、でも虚勢ははるな」というラリー⽒の考えから選ばれ、さらに「Blue mountain」の響きの良さと⾼い⽴地から決定されたそうです。このほかにもたくさんお話を伺い、ラリー⽒が創業したからこそオラクルはここまで⼤きい会社になったのだなとひしひし感じました。

 

 

オラクルへの訪問によせて

 

半⽇の訪問でしたが、最初から最後まで驚きの連続でした。外資系ということでお堅いと思っていた雰囲気はとても柔らかく、フランクでした。オフィスの造りは、ストレスフリーに仕事ができる環境、お互いに⾼め合える環境になっていました。そして、強く感じたのは⾃分で“周りとよい関係、環境を作り上げること”の⼤切さです。それは時にクライアントとであり、時に同僚や上司とであり、時に会ったことのない海外の⼈なのかもしれませんが、いい関係が築ければ相⼿によいフィードバックができ、結果として⾃分が働きやすい環境作りができます。これは学問でも科学コミュニケーションでも変わらないのではないかと感じました。

 

(暖かく受け⼊れてくださった、オラクルのみなさま、本当にありがとうございました!)