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#237 北大一人気な授業?!を担当している平本さんとは(2)~人脈の多さの所以とは〜

前編では平本さんが以前に研究されていた「戦略的協働」についてや、全学教育「社会体験ワークショップ」の狙いについて伺いました。後編では、「社会体験ワークショップ」で様々な方と交流のある平本さんの、人とのつながりについて迫ります。

【関崎悠琥・総合理系1年/奥野美月・獣医学部1年/佐久間理子・総合理系1年/今村江奈・法学部1年/飯塚瑞人・総合文系1年/須藤孝埜・医学部1年】

「広げる」人脈ではなく、「自然と広がる」人脈

飯塚: まず最初に、人脈を広げる際に意識すべきことがありましたら教えてください。

平本: 人脈を広げようと思ってやってるわけでもないんだけど、せっかく来てくれるんだから顔と名前を覚えようとは思っていますよね。その方々は顔を見たら思い出せるぐらいは覚えておこうと思っています。どこかで会った時に挨拶できるぐらいの感じだといいかな、とは思いますね。

飯塚: 意図して広げようと思って広げているというよりは、自然とつながっている感じですね。

平本: ネットワークって量より質だと思うから、そういう意味ではむやみに広げることに意味があるとは思っていないかな。僕は経営学が専門なんでインタビューに行くときに経営層の人に話を聞くことが多くて、現場の人や中継の人に話を聞く機会って多くはないんですよね。なので、その第一線で現場で働いている人たちと名刺交換する機会は、とても新鮮です。

飯塚: 量より質ってのはすごく共感できます。

平本: 友達を百人も作らなくていいと思うんだよね。何人か仲のいいやつがいて、もう何人か次に仲のいいやつがいると結構人生豊かになれると思うから。あと同窓っていうのは皆さん卒業すると感じると思うけど、やっぱりそれだけで親近感がぐっと増す。一気に仲良くなるからそういう意味ではとても大事なつながりだよね。

人間関係構築の極意とは?

飯塚: 初対面の人とは社会関係を築く際、何かコツやなんか意識されていることなどはありますか?

平本: 笑顔とか、明るく大きな声で接するのは大事かな。感じのいいおじさんのふりをしてね(笑)

飯塚: やっぱり初対面の印象はかなり大事ですよね。

平本: 3秒で好き嫌いが決まるとかってことがあるんだからそこは大事だよね。だから相手の目を見てニコッと笑って、「よろしくお願いします」って言う。まあ身につけていたらいい処世術かな。

飯塚: 逆に人脈作りでこれは絶対にしてはいけない、みたいな行動ってありますか?

平本: やっぱり相手を見下したり、バカにしたりするのはもうその時点でダメですよね。やっぱり対等でしょう。僕はこうやってインタビューに来てくれてる皆さんは対等な人たちだと思ってる。あと西洋のことわざで、『上機嫌は人が身にまとうことのできる最上の着衣である』ってのがあるんだよね。だからいつも上機嫌でいるっていうことはとても大事なことかな。

(初対面の私たちににこやかに接してくれました)
平本先生の人脈に迫る

今村: 「知床ナイト」(注)の講演でお招きになった講師の方は、平本先生の古くからのご友人であるとお聞きしました。どのようなご縁により、長きにわたりご交流が続いているのですか。

(注)知床ナイト:2025年6月28日に、北海道大学地域経済経営ネットワーク研究センターが開催したイベント。ゲストに、数十年にわたり知床の海と陸を記録し続けてきた水中写真家の関勝則さんを迎えた。

平本: 12年ぐらい前に、羅臼の川でカラフトマスが遡上している水中写真を見て、僕も見てみたいと思ったから、早速知床ダイビング(の関さん)に電話して、「いつだったら大丈夫?」って言ったら、「今週の週末空いてるからおいでよ」って言われて、行って潜った。そしたら関さんが想像以上にいい人だったから、すっかり関さんのファンになり、それからは多い時だと年に8回ぐらい、少ない時でも4、5回羅臼に通うようになったんで、自然と仲良くなります(笑)

(知床ナイトで紹介されたタラバガニのピラミッドの写真。平本さんが撮影した)〈写真提供:平本健太さん〉
人とのつながりを継続させるために大切なことは?

今村: 一度つながった人との関係を継続させるコツや、意識していることを教えてください。

平本: つながった人とずっとつながり続けなきゃいけないなんていうふうには思ってないんだけど、「あの人、このイベントに関心あるかな」とか、ふっと思い出した人に、名刺交換してるからメールが送れるんで、「今度どこどこでこういう講演やるんですけれども、もしよろしかったら来ませんか」って送ったり。そんなに積極的にやってるわけじゃないけども、その人のことをふっと思い出してちょっと連絡するっていうことはありますね。逆に向こうから声をかけられた時には、予定が合えば割と行くようにしてる。でも、それは日程が合って興味があっての話ですよね。興味がないのに義理で行ってもしょうがないので、それはしなくていいんじゃないかな。
あとは、若い人たちはあんまり使ってないけど、フェイスブックっていうSNSで、名刺交換のついでにつながると、何年間も会わなくても、なんとなくどんなことをしてるとか、動向が分かるじゃない。そういうので見たときに、「この人、久しぶりだな」とか「こういう情報をあの人にあげたら役に立つかな」とかと思うきっかけになる。だからSNSっていうのは、緩やかな人的ネットワークを維持するための、1つのインフラになってるなと思います。

生涯のつながりを学生時代に

今村: それでは、このインタビューの最後に、現在友達づくりや人間関係の悩みを抱えている学生たちに、先生から何かアドバイスをいただけませんか?

平本: 僕も別にすごく友達の数が多いわけでもないし、緩やかにつながっている人はいるけれども、みんな心を開いて話ができる人たちでもない。本当に自分が仲良くできる人っていうのは、数が限られているよね。で、そういう友達の多くは学生時代の人間関係なんですね。逆に言えば、社会に出てからの人間関係って多かれ少なかれ、何らかの利害関係を伴っていることが多くて。なので、できれば学生時代に生涯付き合えるような人間関係、友達を1人でも2人でもいいから見つけるといいよね。そのためには待ってても友達できないから、「今度飲み会あるんだけど、来ない?」とかって言われた時には、予算とかスケジュールの関係はあるだろうけど、積極的に顔を出すようにする。最初の一歩が大変だと思うんだけれども、自分で動くことが大事かなって思います。


後編のインタビューでは、平本さんが人生経験を基に考える、人と良好な関係を築くためのヒントについて深掘りしました。平本先生ご自身の趣味や経験についてたくさんお話してくださり、双方向的な対話も交えながら、楽しく取材を行うことができました。全取材を通して、平本さんが行っている研究のこと、授業のことについて知れたのも良いことでしたが、なによりも「社会体験ワークショップ」の中で感じていた平本さんの親しみやすさ、人生を楽しんでいるような姿、人柄の良さのもととなっている考え方、心構え、行動の意識を学べたことが一番良かったなと思っています。これらのことは記事を読んでいるみなさんにも将来絶対役に立つことだと思うのでぜひ意識してみてほしいです!

取材を快諾してくださった平本さん、ありがとうございました!

(平本さんと取材班)
この記事は、関崎悠琥(総合理系1年)、奥野美月(獣医学部1年)、佐久間理子(総合理系1年)、今村江奈(法学部1年)、飯塚瑞人(総合文系1年)、須藤孝埜(医学部1年)が、一般教育演習「北海道大学の”今”を知る」の履修を通して制作した成果です。

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2025.10.09

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