いいね!Hokudaiで度々取り上げられている大野池。季節によってきれいな睡蓮や水鳥が見られ、人々の憩いの場となっています。実はこの大野池の中には、国のレッドデータブック(RDB)に記載されている希少な植物が自生していることをご存知でしょうか?
今の時期、池の中央をよく見ると小さな栗のイガが集まったような緑色の果実がみつかるはずです。この果実を持つ水生植物が準絶滅危惧種のミクリSparganium erectumです1)。その名の通り、実が栗のようだからミクリと名付けられたそうです。大野池のように、ミクリが生息する環境には多くの生物が生息しており、都市化が進み自然が少なくなった札幌市街地の中で貴重な緑地空間となっています。
北海道大学総合博物館によると、現在北大キャンパスでは帰化植物(外国から来た植物)を含めて約700種もの植物が生育しているそうです。気持ちの良い季節、植物を眺めに北大をお散歩してみてはいかがでしょうか?
※キャンパス内の草花は傷つけたり持ち帰ったりせずに、その場で観察を楽しんで下さい。
参考文献:
- NPO法人 野生生物調査協会、Envision環境保全事務所: 「ミクリ」『日本のレッドデータ』(2022年9月28日閲覧).