今回の「おいしいね」は、これまでの学食メニューの紹介という枠組みをこえて、北大周辺の飲食店を北大とのかかわりをまじえて紹介します。
その店は北大の北18条門のほど近くにある飲食店「自由人舎 時館 北大店」、通称「時館」。こちらの名物メニューは、ごはん2kgとカレーソース1kg、計3kgというメガ盛りの「3kgカレー」。何と、30分以内に食べきれば賞金がいただけるとのこと。いいね取材班がこの3kgカレーに挑戦しました。
【佐々木学・CoSTEP本科生/北海道大学職員】
圧巻のボリューム!
一番奥が普通サイズのカレー。写真中央のダブルカレーは、普通のカレーの倍のサイズ。比較してみると手前の3kgカレーがいかにメガ盛りか、お分かりいただけますよね。
挑戦者の上海一輝さん(工学院修士2年)。やる気は十分です。果たして食べきることができるのでしょうか?
店長にお話をうかがいました
上海さんが3kgカレーと格闘している間に、時館を切り盛りする店長の庄司 徹さんにお話をうかがいました。
1985年頃、当時学生だった庄司さんは、このお店でアルバイトを始め、そのまま就職してしまったそうです。他の店での修行などを経て、1994年頃から店長に就任。「料理は好きですけど、厨房もホールも、みんなでやりますね」と語る庄司さん。ちなみに、アルバイトの9割は北大生とのことです。
年間100~200人が挑戦!
お店がオープンしたのは1980年のこと。当時は現在より少し南の北16条西4丁目にありました。開店から2年が経った頃、このカレーチャレンジが始まりました。現在、年間の挑戦者は100~200人いるそうですが、時間内に食べきれる人は1割くらいなのだとか。ただし、中には8分台で平らげてしまう猛者も!
北大生や北大の職員もたくさん来店します。特に、毎年4、5人が3kgカレーに挑戦するというのが、ライフル射撃部。でも、庄司さんの記憶によれば、3kgを制覇した部員はまだいないそうです。
今年リニューアルしたこだわりのカレー
もちろん時館では3Kgカレー以外にも各種カレーが揃っています。人気メニューのカレーをもっと魅力的なものにしようということで、今年の4月頃に製法を一新。人参、タマネギ、セロリ、りんごを主原料に、スープからしっかりと作るこだわりのカレーは、仕上がりまでに2日かかるそうです。実際にいただくと、素材のコクと甘さ、スパイスの香味のバランスが絶妙で、優しく飽きのこない味わいでした。
手作りの建物は木のぬくもりがいっぱい
店内は、壁も床もテーブルも木製で、木のぬくもりにあふれています。庄司さんいわく、1999年に道路拡張工事のため店舗を移転する際、社長や前の店長と一緒に、材木をかついで手作りした建物なのだそうです。北16条にあった移転前の店舗の居心地の良さを大切にしたかったという庄司さんは、思いを込めて作った店内を、目を細めて眺めていました。
3kgカレー…制覇ならず!
さて30分が経過し、挑戦者の上海さんは… 完全にスプーンが止まっていました。お皿には、半分ほど残ったごはんの山。
もったいないので、同行した取材班が残りのうち半分を美味しくいただき、もう半分は上海さんが持ち帰りました。
3kgカレーは必ず事前予約を
3kgカレーは事前予約が必要です。カレーの量に限りがあるため、基本的には1日1皿限定ですが、1週間前までに予約すれば、複数出すこともできるそうです。詳しくはお店にお問い合わせください。
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自由人舎 時館 北大店(じゆうじんしゃ じかん ほくだいてん)
札幌市北区北18条西7丁目20-214
TEL/FAX:011-726-0158
営業時間:11:00~深夜0:00(ラストオーダー23:30)
定休日:年末年始・お盆を除き、年中無休
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北大の周辺には北大生や職員おなじみの「おいしいね」があふれています。今後もときどきお伝えしていく予定です。