昨日、札幌キャンパスを歩いていて何気なく階段を昇ったら、一緒にいた人が「こんなところに階段なんてあったっけ?」と言いました。
こんなに寒いのに怪談なんて、と思いましたが、よくよく聞いてみると別に怖い話ではなく、ここは昨日までスロープだったところだ、と言うのです。
目を凝らしてみると、どうも階段は「まっすぐ」ではありません。
輪郭も滑り止めの砂で縁取られていて、わかりやすいよう人為的に作られたものだと推測できます。
つまり、スロープのまま雪になっていると滑りやすいから、誰かが雪を固めて、階段状にしてくれたのではないか。
たどり着いた答えは、そのようなものでした。
見知らぬその人に感謝しながら、私たちは家路につきました。
そして今日、私はその場所にまだ行けていません。
はたしてあの階段は今も残っているのでしょうか……
夏の怪談ならぬ、冬の階段でした。