水産学部の練習船おしょろ丸には、女性の航海士も乗っています。大和田真紀さん(おしょろ丸 三等航海士)です。「船乗りは男」というイメージを持っていたのですが、そうでもないのでしょうか。
どうして航海士になろうと思ったのですか。
茨城の出身なのですが、小さいころから海が好きで、海のこと、とくに海流や波など「海洋物理学」の勉強をしたいと思って北大の水産学部に入学しました。ところが入学したあとになって、船に乗って働くという道もあることを知りました。
10年ほど前には水産学部に航海士の免許を取るコースがあって、そこで免許を取りました。当時は、女性で航海士として働くのはなかなか難しかったのですが、近ごろはだいぶ増えてきています。
看護師の資格も取ったとか…
学生の時にアルバイトで水産庁の船に乗ったことがあったのですが、その船に看護師の方が乗っていたんですね。もともと看護師にも興味があったし、客船など看護師が乗船している船もあるので、看護師の資格を取れば船に乗ることができるかなあ、と思って取りました。
今は、航海士として採用され、衛生管理者も兼任しています。看護師の資格も持っていることで安心だと思ってもらえれば嬉しいです。
(学生が釣り上げたイカ(左上)を、甲板上ですぐに捌き(右上)、大和田さんたちがテーブルの上に並べて(左下)、みんなで試食します。イカの生物測定もあわせて行ないます。)
航海士としての仕事の魅力は何ですか
陸上では体験することのできない、すばらしい自然にめぐりあえることですね。360度ぐるっと見渡せる満天の星空、そこを通り過ぎる流れ星。船の近くを泳ぐ生きものたちの大群…。行き交う船を眺めるのも好きです。えっ、あんな形の船があるんだ、なんて。
イカを解剖する学生たちを、笑顔でサポートする大和田さん。「学生さんたちには、いまやりたいことを大事にして、進路を考えて欲しいですね」と話していました。
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