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#210 カビのないアボカドをみんなの手に(2) 〜研究者なのに学生時代は留年危機?恵迪寮出身の先生の歩んだ道〜

前編に引き続き、小山健斗さん(農学研究院 准教授)の研究室にお邪魔してお話を伺いました。

小山さんは、アボカドの研究を通して、人のため、社会のために役立つにはどうすればいいか考えて研究されています。そんな小山さん、実は、学生の頃あまり勉強熱心ではなく、授業をあと何回休んでも単位がもらえるかを数えながら出席するような学生だったそうです。そのような方が研究の道に進むまでの全貌について迫りました。

【安藤汰真・総合理系1年/古舘咲季・総合理系1年/大島隆史・法学部1年/杉井美咲・法学部1年/堀川拓磨・水産学部1年】

小山さんはどんな学生でしたか?

…すごく残念な学生でした。

大学1年生の時に大学に行くのに飽きてしまって。

それで、留学しようかと思って1年間ドイツに行っていたんですけど、それも結構よこしまな理由でした。ドイツだと英語のTOEICやTOEFLのスコアが必要じゃなかったので、教授にお願いして、推薦文を書いてもらって行きました。

あやうく、帰ってこられなくなるところでした。ミュンヘンが心地良すぎて、帰りたくないって。

ギリシャにも行っていたんですよね。ドイツやギリシャに行って良かったと思いますか?

ドイツに1年留学した後に留年をしたのですが、留学先ではドイツ人や他の国の人とも仲良くなり、知見が増えたので結果的に良かったです。

留学生との交流など、全然研究と関係ないところでの経験も今の研究に役立っていることが多いなって思います。

…でも大学に行くのに飽きていたんですよね? なぜ研究の道に進もうと思ったんですか?

学部の4年の時に就活をするために留年したんですけど、就活をした時にやっぱり何が一番やりたいのかなって思った時に、海外で活躍したいと思いました。

そして、元々好きだった数学と、研究テーマがたまたま合致したんです。研究テーマがプログラミング系で、一個一個の細菌がどういう確率で増殖するのかといった確率的な計算をやるものでした。そういうのは生物系とか食品系の人たちがあんまりやらないところだったんで、たまたまちょっとやったら世界のトップまでいけるみたいな分野で、「あ、ラッキー」みたいな感じでした。実際に学生の時もアメリカの学会で表彰状をもらったりとかして、あ、行ってよかったなって感じですね。たまたまライバルがいない系の分野にポツッと得意な分野だったからまあいいんじゃないかな、みたいな感じですかね。

もともと数学が好きだったんですね。それなのになぜ農学部に…?

これもよこしまな考えでした。お金がなかったのと、食べ物が欲しかったのと、数学ができるライバルが少ないところがいいなと思った結果、農学部を選びました。

でも、料理は結構好きで、恵迪寮出身なんですが、恵迪寮の先輩に教えてもらったりして、料理は面白いなと思いました。そういうことをしていく中で、食品自体昔から好きだな、というのはあったかもしれないですね。

なるほど、それで農学部に。研究者って大変なイメージがありますが、大変なことって何かありますか?

学生のときと違うのは、人にやってもらうことが増えたことです。

あとお金の管理とか、僕が学生のときに見えない仕事って結構多かったんだなっていうのがありました。

学生時代、お金がなかったという話もありましたが、研究のモチベーションにやっぱりお金は絡んでくるんですかね?

モチベーションは、何か知りたいなっていうぐらいで、そういうのをやってくとお金がついてきた、みたいな感じです。でも、特に制約なくやりたいことができるのはすごい良いなと思いましたね。

研究の最終目標はありますか?

結局、おいしいものを食べたいな、っていうところに尽きると思います。

僕は性格上、明確なビジョンをもつとか、あまりそういうのが得意なタイプじゃないんで、今興味あることを飽きないうちにやるっていうところですかね。ただ、結局ぶれていないのは、おいしいものである、安全なものである、ことを目標にするっていうところですね。

日々の生活でおいしいものを食べて、長期的に研究でおいしいものとか品質の良いものができると良いなと思ってます。割と主観的においしいものを毎日食べられるってうれしいなって思って、そこを結構ベースにして研究していますね。

最後に、学生に向けたメッセージをお願いします。

毎日楽しく、健康に過ごせればいいんじゃないでしょうか。何かやりたいことがあるんだったら多少無理があってもとりあえずやってみたらいいんじゃないかと思いますね。

あとは、ガンガン勉強したり実験することをお勧めします。あまり遠慮しないで、それぞれ行きたい研究室のところとかに行って聞いてみたりすると良いかもしれないと思います。

さいごに

そんなことも言いつつ、小山さんは、「知力よりも体力がめちゃめちゃ大事」だともおっしゃっていました。知力も体力も、バランスよく鍛えていきたいですね。

この記事は、安藤汰真さん・古舘咲季さん(総合理系1年)、大島隆史さん・杉井美咲さん(法学部1年)、堀川拓磨さん(水産学部1年)が、一般教育演習「北海道大学の“今”を知る」の履修を通して制作した成果です。

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2023.09.13

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