Adobe Photoshop,Adobe Illustrator、Adobe Premiereなど、コンテンツ制作に欠かせないソフトウェアを提供するアドビ。実は北海道大学は、2024年に国立総合大学では初となるAdobe Creative Campusに加盟されました。生成AIを用いたツールが次々と出てくる中、そのツールをどのように使っていくか、総合大学ならではの方法で考えて実践する場がほしいところです。
北図書館の2階にあるDigital Creative Grids
そこで2025年5月8日、アドビのソフトウェアを学びながら使える場所が北図書館にオープンしました。その名前は「Digital Creative Grids」。通称「グリッズ」と呼びます。北大の全学生と教職員にAdobe Expressのライセンスが付与され、有料版が使えるようになった今、北図書館のメディアルームの一角がコンテンツを気軽に制作できる場へと生まれ変わりました。
5月8日に行われた開所式では、アドビのソフトウェアを活用して、デジタルコンテンツをつくる人と使う人が混じり合う場を目指すことを含めた、グリッズ設立に向けた説明がありました。学生や教職員が利用可能で、専門スタッフが常駐することで気になることをその場で聞けることが特徴としてあげられます。さらに、アドビから派遣される講師がセミナーやワークショップに登壇する予定もあり、より専門的なアドバイスが受けられることは、学内での様々な活用が期待できる部分です。
アドビ株式会社の小池晴子さんのご挨拶もありました。
グリッズの設立に至る話をする重田さん(OEC 副センター長)
「格子、方眼、網目」を意味し、コンテンツをつくる時に軸になるグリッドをモチーフとしているグリッズの中には、世界的な建築家 ル・コルビジェが提唱した「モデュロール」というグリッドを用いたグラフィックが、場内や看板に展開されています。クリエイティブな発想につながる仕掛けが、ロゴデザインや名前だけでなく、空間にも広がっていて、物理的な学びの場ならではの魅力を出しています。
ワークショップの指導をしている藤岡(OEC 准教授)さんと田中(OEC 研究員)さん
開所式に続いて開催された学生向けのAdobe Expressのワークショップでは、グリッズを学内に紹介するポスターを学生自ら作りました。制作の途中に気になることはスタッフに聞けるだけでなく、学習する学生同士のコミュニケーションも生まれるグリッズの特徴を垣間見られる時間でした。
予約制のPCも4台設置されています
手にした道具をどう使うかが分かると、その道具を使って何をつくりたいか、どう進みたいかが見えてきます。気軽に動画やグラフィック、ウェブサイトなどを作れるAdobe Expressを含めたアドビツールを思う存分楽しめる学習の場、グリッズ。今後ここで生まれる様々な制作の風景やその先にある世界が、楽しみです。
Digital Creative Grids(グリッズ)
場所:北海道大学附属図書館・北図書館 2階 |