北大総合博物館では現在、生体展示「小さなちいさな哺乳類 トガリネズミ」が開催されています。
(中央奥と右奥が生体展示のケージ。トガリネズミにストレスを与えないように、照明はおさえめ。ケージは撮影禁止です。)
ストレスを与えないように工夫された特別なケージが設置され、生きたトウキョウトガリネズミとオオアシトガリネズミを観察することができます。
トガリネズミは、ネズミではなくモグラの仲間です。そして実は、トウキョウトガリネズミは東京にはいません。北海道にしかいない珍しい種で、しかも冬眠せずに厳寒期も活動を続けます。
(貴重なトガリネズミ類の標本)
体が小さく発見が困難なため、最近までその生態はよくわかっていませんでしたが、環境省の河原淳さんや多摩動物公園、そして北大低温科学研究所 助教の大舘智志さんらの研究で、近年、生息地や生活環境などが徐々に明らかになってきました。
(北大博物館1階の顔、ホッキョクグマ…の足元に展示されているオオアシトガリネズミの標本。
小さい!!これでもトウキョウトガリネズミの5倍ぐらい重い)
展示では、そんな不思議なトガリネズミの生態や進化について、貴重な生態記録映像とともに解説されています。東京にはいないのに、なぜ「トウキョウトガリネズミ」と命名されたのか?この謎についても、もちろん知ることができます。
昨年に引き続く好評企画で、今年もすでに会期延長が決定しました(下記開催情報参照)。
そーーーーっと覗いてみてください。
◆開催情報
会 期:2019年11月12日(火)~12月26日(木)
会 場:北海道大学総合博物館1階 北極域研究センター展示室
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日休館)
入場料:無料
◆トガリネズミについてさらに詳しく知りたい方は…
・大舘智志さん(北大低温科学研究所 助教/北大総合博物館 資料部)
「トガリネズミの分類的・進化的な位置—-えっ?真無盲腸目←説明します」
・河原淳さん(環境省希少野生動植物種保存推進員)
「トウキョウトガリネズミの環境適応力」
日 時:2019年12月21日(土)13:30-15:00
会 場:北海道大学総合博物館1階「知の交流」
申 込:不要