その日の黄昏時、窓の外に目を向けると、しんしんと牡丹雪が降っていました。
日が沈み、牡丹雪も降りやんだ頃、外に出ると、なんとも美しい光景が目の前に広がっていました。
樹木の枝葉に雪が積もっていたのです。それはまるで、夜桜を見ているかのような感覚でした。
静かな夜の札幌キャンパス。夜の空気は澄み渡り、枝葉に積もる純白の雪と、その先にある漆黒の空。そのコントラストに息を呑み、足を止めました。
そして見上げると、そこにはまた、美しい光景がありました。
枝葉に雪が積もっている様子は「雪持(ゆきもち)」と言うそうです。
夜桜も待ち遠しいですが、今だから見れる、夜の雪持も、いと美し。