いつもは公開されていない北大総合博物館の収蔵庫。その一角に中谷宇吉郎博復元研究室はあります。今回の「いいね!Hokudai」では、その復元研究室にある机にスポットを当てます。
復元研究室の場所は、中谷博士が実際に使用していた旧理学部本館(現在の総合博物館)北棟N123教授室です。中谷教授が使用していたロッカーなどが展示されており、昭和初期の北大理学部の雰囲気が漂う部屋となっています。
目を引くのは、やはり、窓越しの風景、そして、窓際に置かれた立派な机です。実はこの机、中谷博士のものではなく、中谷博士の門下だった孫野長治博士が使っていたものです。ただし、中谷博士が使用していた机を模して作られたものだそうです。
孫野博士の研究室では、師匠である中谷博士の意志を継ぎ、雪氷の研究はもちろんのこと、雷に関する研究も精力的に行われました。特に、雷を起こす原因となる氷粒の電気的性質について、先駆的な研究成果が残されました。
復元研究室の机には中谷博士と孫野博士の絆が込められているように感じます。
研究者たちが襷をつなぐように、意志や研究成果は脈々と受け継がれ、積み上げられ、様々な自然現象の謎が解明されていきます。
北大では現在でも、理学部地球惑星科学科や低温科学研究所で雪や雷の研究が続けられています。
中谷宇吉郎復元研究室からオンライン配信するサイエンス・カフェが開催されます。ゲストは、北大理学部地球惑星科学科で雷の研究をされている佐藤光輝さん。雷研究の最前線について紹介してもらいます。ぜひご視聴ください。
第116回サイエンス・カフェ札幌|オンライン「雷研究のひらめき ~原子核の謎から惑星の秘密まで」
日時:2021年1月24日(日)14:00~15:00
場所:北海道大学 総合博物館 中谷宇吉郎復元研究室からオンライン配信
ゲスト:佐藤光輝さん(理学研究院 教授)
聞き手:小林良彦(CoSTEP 特任助教)
主催:北海道大学 CoSTEP
共催:北海道大学理学部
協力:中谷宇吉郎生誕120年記念事業実行委員会、北海道大学総合博物館
詳細は【こちら】