実りの秋はやっぱりコメだ。最近不漁とは言えイクラの醤油漬けで食べる新米のなんと美味いことか。いや、塩だけでも良いし、何なら塩も無い白米のみでもうまいんだよなあ。その新米をいち早く味わえるプログラムがFSCの農場でおこなわれた。
そのプログラムは、農学院博士2年の浪江日和さんが研究している無農薬無肥料米の田圃で行われた。浪江さんのアウトリーチでもあり、URAステーションが主催している「地方学の実践支援プログラム2023」の支援を受けての活動だ。もちろんただ稲を刈って試食したわけじゃあない。ちゃんと講義の時間もあって、クイズ形式で地球温暖化も学ぶ盛りだくさんのプログラムだ。
講義を終えると、履きづらい水田用長靴を履いて田圃へGO! にわか雨が続いたこともあり、田圃のコンディションはイマイチで泥まみれにはなったが、参加したみんな稲刈りや稲架がけなどを楽しんだようだ。「米」という漢字は八十八の手間がかかることに由来する、などと言われることもある。その手間ひまかかる米作りの一端にふれられたのではなかろうか。試食したおにぎりは、事前に試験的に刈った稲から精米したお米で作ったものだが、穏やかな秋のお日様の元、あちこちで笑顔がこぼれる1日だった。
農業体験したうえ試食もできるFSCとはField Science Center for Northern Biosphere, Hokkaido University、北方生物圏フィールド科学センターの略称である。
【林忠⼀・北⽅⽣物圏フィールド科学センター/いいね!Hokudai特派員】