本日、北海道大学の歴史的資産について考えるシンポジウムが、遠友学舎にて行われました。北大第二農場(モデルバーン)と植物園における約1年半にわたる重要文化財の耐震改修工事が完了し、明日から第二農場の一般公開が再開するのを受けて、開催されたものです。
【碓氷光・CoSTEP本科生/理学部4年】
シンポジウムのテーマは、歴史的資産の「保存」と「活用」です。三上隆・北大副学長は「歴史的資産とは、単に建造物だけに限らない。札幌農学校時代から培い続けてきた教育理念も、私達にとって重要な資産。今後の保存と活用を巡っては市民や地域からの視点も重要だ。」と発言されました。
加藤克・北大助教は、100年前のエゾオオカミやスズメの剥製を例に挙げながら「歴史的資産とは、与えられるものではなく、作り上げるものではないか」と問い、「いま収集できるものは、しっかり残していく」姿勢が重要だと述べられました。残し方については「資産そのものだけでなく、情報もセットで残す必要がある」と指摘されました。
本日はプレオープン企画として、第二農場の見学ツアーがシンポジウムの前後に行われました。明日6月14日は植物園でも、10:00〜15:00の間、旧事務所と収蔵庫の扉が開きます。中には入れませんが、普段は見れない貴重な室内を見ることができます。