「蛙学への招待」 北海道大学の学生ならば、一度は耳にしたことがある講義名ではないでしょうか。この講義は、実物のカエルを徹底的に観察することから始められます。学生は、そこでわかったことを90秒にまでまとめてスピーチしたり、紙製の解剖モデルを自分の手で丁寧に着色しながら作成したりして、解剖実習に備えます。
今あげた、蛙学の学習プロセスの中には、ホンモノに触れ、細部を観察し、必要な情報を取捨選択し、丁寧な手作業をおこなうことが、組み込まれています。これらは、自ら問題を設定し研究をおこなっていくための基本的な能力であると、担当する鈴木誠さん(高等教育推進機構 教授)は強調します。
今回、鈴木さんが、独立時計師の菊野昌宏さんとサイエンス・カフェを開催します。菊野さんは、小さな歯車一つひとつ自らの手で削り出し、腕時計を組み立てます。その制作数は、1年に1本!
鈴木さんは、菊野さんの制作へ向かう姿勢が、蛙学と繋がるのではないかと感じたそうです。そして、実際に菊野さんの工房にも足をはこび、意気投合。今回のサイエンス・カフェ開催につながりました。
カエルと時計、いったいどのような関係があるのでしょうか。みなさんも、ぜひご自分の目で「ホンモノ」を見て、確かめてみてください。
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第88回サイエンス・カフェ札幌
「カエルの先生 時計作りの達人に迫る
〜時の小宇宙を生み出す独創性の解明〜」
日時:6月12日(日)16:00〜17:30 (開場 15:30)
場所:紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン
ゲスト:鈴木誠さん 北海道大学 高等教育推進機構 教授
:菊野昌宏さん 独立時計師
協力:セイコーミュージアム
詳細はこちら→ http://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/costep/contents/article/1486/
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