着るもの、住むとこ、食べるもの。
どれも私たち生きていくために欠かせない物事です。普段は当たり前すぎてなかなか意識しませんが、しかし私たちは一体どのようにして自身を囲む環境と向き合っているのでしょうか?
山内太郎さん(保健科学院 教授)はアフリカ、アジア、オセアニア地域の、いわゆる「開発途上国」と呼ばれる国々を対象に、フィールドワークを通して長年研究してきました。その目的は、健康と栄養を通して「人間は環境にどのように適応しているか」を解き明かすこと。人類生態学と呼ばれる分野です。
約1万年ほど前、人類は狩猟採集型の生活から、農耕中心の生活へと大きく転換したと言われています。都市で近代的な生活を送るようになった人々や、現在も地域社会で農耕中心の生活をしている人々の調査だけでなく、山内さんは狩猟採集民族の生活にも注目しました。しかし、1万年もの時を遡ることはできません。その代わり、現在でも狩猟採集型の生活が残っている地域を調査するため、一万キロも旅をして、その人々に出会いに生きます。
(共に暮らしす中で関係を築きつつ、研究を行います)
今回、山内さんが語り手としてサイエンス・カフェに参加します。山内さんが調査をしてきた色々な地域、人々の話、研究の成果、そして研究を通して感じた大きな問い「人類にとっての幸せとは何なのだろうか?」。山内さんとお話ができる、良い機会になりそうです。
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第91回サイエンス・カフェ札幌
「人類たずねて三千里 ~異文化フィールドワーカー 幸せを考える~」
日時:11月4日(金)18:30-20:00(18:00受付開始)
場所:北海道大学 総合博物館 1階 知の交差点
(札幌市北区北10条西8丁目 札幌駅北口より徒歩10分)
ゲスト:山内太郎さん(北海道大学 大学院保健科学研究院 教授)
費用:500円(1ドリンク制)
事前申込制:受付を終了しました。
主催:北海道大学 CoSTEP
共催:科学技術社会論学会・北海道大学総合博物館
協力:ミュージアムカフェぽらす
※三千里=約10000キロ。狩猟採集民族が暮らすカメルーンまでの距離です。
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ゲストの山内さんについては「#36 人類生態学フィールドワーカー・山内太郎さん(保健科学院 教授) [北大人図鑑 No.1]」でも取り上げられています。
(異文化でのフィールドワークについて熱く語る山内さん)