激しい雪の吹き付ける2月11日(日)、科学のイベント「サイエンスリンク in 北海道」が札幌市青少年科学館にて開催されました。北海道大学 CoSTEPと、NPO法人サイエンスリンクが共同で行ったこのイベント、来場者に科学を楽しんでもらうだけでなく、出展する団体同士も科学を通じて「つながる=リンクする」ことを目的にしています。
札幌近郊や関東などで科学教育を行う、15もの学生主体の団体が集まりました。
(大雪にもかかわらず、600人を超える来場者でにぎわっていました)
北海道大学からも、地球科学サークル GROUND、理科学習グループ leafs、CoSTEPの3団体が参加。
GROUNDの企画は「宝石ルビーを作ってみよう!」。酸化アルミニウムと酸化クロムを超高温で融解させて、ルビーを合成する実験です。実験用ゴーグルをつけて、参加した子ども達もやる気満々。合成したルビーは、お持ち帰りが可能。自分で作った宝石は、きっと忘れられない思い出になるでしょうね。
CoSTEPは「サイエンスケッチ!~生き物のひみつ~」という企画で出展。サイエンス・カフェ札幌などを開催してきたCoSTEPの「対話の場の創造実習」の受講生を中心に運営していました。「サイエンスケッチ!」では、頭の中にあるイメージを、実際に手を動かして具現化してみることを通じて、細部まで観察することの大切さに気づいてもらうことを狙ったそうです。今回のテーマは「アリ」「シマウマ(のシマ)」「スイカ(のタネの配列)」。確かに、シマウマがどんなものかイメージできていても「お尻のシマは?」「タテガミにはシマはある?」と考えると、徐々に怪しくなってきます。ブースからは、子どもだけでなく、大人からも楽しげな驚きの声が聞こえてきていました。
理科学習グループ leafsは、結成して間もない団体ですが、「大人の理科実験倶楽部」など、精力的に活動されています。今回の企画は「実験の結果を予測しよう! ~意外と直感的じゃない科学~」。直感的な予想を裏切るような現象を見せ、その理由を考えてみる。「なぜこうなったのか、あなたの考えをきかせてください。」と、来場者とじっくりと対話をしていました。
leafsの口町和香さん(理学部物理学科3年)は、「科学の考え方を、理科学生の私たちが大学の外に持ち出して、知ってもらう。そのことで、科学的な考え方や科学由来の知識を自分で考えて使うことができる人が、少しでも増えてくれれば。」と語ります。「leafsとしては初めての大型イベントへの参加で、とても緊張しました。ほかのサークルのみなさんともつながれて、
これから活動の幅を広げる足がかりになりました。」とのこと。
ちなみに、会場ではスタンプラリーも開催されていました。実験を体験すると押してもらえるスタンプは、中谷宇吉郎の「ナカヤ・ダイアグラム」にある雪の結晶からデザインされたもの。これも、北海道の科学イベントならではですね。子ども達は、雪の結晶集めに会場を駆け巡っていました。
(中には全種類集めた凄腕コレクターも!)
科学と来場者、団体と団体、そして北海道。科学で芽生えたつながりが、この先もさらにつながっていくと良いですね。
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*記事中で紹介した団体のホームページはこちら
北大地球科学サークル GROUND
理科学習グループ leafs
https://www.facebook.com/sci.edu.hokkaido.uni
北海道大学 CoSTEP