北方生物圏フィールド科学センターの生物生産研究農場・余市果樹園での果樹の収穫は、9月の早生種のリンゴ「夏の紅」から始まり、晩生種の「ふじ」で終わります。この日11月5日の余市は前日の雨とは打って変わって、風が強いものの快晴に恵まれた絶好の収穫日和でした。
映像の「ふじ」の木は、採っても採っても減らない魔法のリンゴかと思えるほど多くの実がついています。なんと収穫量は1本で147kgにもなりました。今年収穫した「ふじ」の総収穫量は成木27本、苗木18本の計45本で約1,500kg。成木の平均収量が50kgでしたから、実に平均の3倍近く、1本で全収穫量の1割近くになります。ただしこれは実をつけすぎで、摘果して着果量を減らさないと翌年は収穫量がぐんと落ち込んでしまうとのことで、何事もほどほどにすることが大切なようですね。
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1年かけて丹精込めた果実の収穫は何事にも代えがたい喜びでいっぱいですが、収穫が終わって一息つく間もなく、ハスカップ、ブルーベリーとブドウの剪定が待っています。1月下旬からはリンゴやナシの剪定作業が続き、木々は雪に埋もれて遅い北国の春を待ちます。
【林忠⼀・北⽅⽣物圏フィールド科学センター/いいね!Hokudai特派員】