秋が深まる札幌キャンパスでは、針葉樹と落葉樹が織りなす風景が、季節の移ろいを感じさせます。この時期、キャンパス内にはヤマブドウとギンナンの香りが漂い、秋ならではの情景を楽しめます。
札幌キャンパスの片隅では、ヤマブドウが実をつけています。ヤマブドウは木々の間を這うように育ち、ブドウの房が高いところに実を結んでいます。地面には落ちたギンナンの実が散らばり、キャンパスの自然がもたらす豊かな恵みを感じさせます。
ヤマブドウは日本に自生するブドウの一種で、主に北海道や本州北部の山地に自生しています。通常の栽培ブドウに比べ、果実は小粒ながら凝縮された味わいを持ち、しっかりとした酸味が特徴です。熟したヤマブドウからは甘酸っぱく野性味のある香りが漂い、秋風に乗ってふわりと広がる香りに誘われ、思わず足を止めてしまいます。一方、イチョウの木から落ちるギンナンは、独特の強烈な香りを放ち、遠くからでもその存在を感じることができます。
ヤマブドウの甘酸っぱい香りと、ギンナンの特徴的な香りが混ざり合い、秋の北海道ならではの風情を醸し出していた札幌キャンパスも、昨日からの降雪ですっかり冬の装いとなりました。移ろいゆく季節の中で、今年も確かな実りの秋を感じることができました。