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#245 前編「身近だけど意外と知らない?北大生協 ~食堂編~」

北大生や教職員なら一度は利用したことがあるはずの、生協。

今回は、日々お世話になっていながらも細かいことがよくわからない、そんな生協の方々にインタビューを行いました。

お話を伺ったのは、北海道大学生協北部食堂の宮井 友希(みやい ともき)さんと、北海道大学生活協同組合専務理事の齋藤 真廣(さいとう まさひろ)さん。なお北部食堂は、2025年10月から命名権により「HBAライラック食堂」という名称になっていますが、記事中では通称の「北部食堂」と表記します。

前編記事では主に食堂について、後編記事では生協全体のことについてリポートします。

【山田智哉・総合理系1年/永見みずほ・教育学部1年/細田総司・法学部1年/大坂亮介・総合理系1年/大坪萌々葉・工学部1年】

宮井さんは、厨房で働くパート・アルバイト約50〜60人の管理をはじめ、北大オリジナル企画や特別メニューの考案、食材の発注、ポスター制作、SNSでの告知まで、幅広い業務を担っています。朝7時に出勤して事務作業をこなし、欠員が出れば厨房に入り、混雑のピーク時には厨房とホールを歩いてトラブルがないか目を配る。そうした一日を過ごしています。

作るのが大変または簡単なメニューについて教えてください

大変なのは、調理そのものというより、盛り付けの作業ですね。揚げたり蒸したりする作業もありますが、そこはメニューによってそこまで大きな差はありません。

ただ、盛り付けのときに「これをのせて、次にあれをのせて」という工程が多いメニューは大変です。たとえば今週のメニュー(取材日:6/11)でいうと、エビカツチリマヨ丼は、ブロッコリーをのせたり、玉ねぎをのせたりするので、少し手間がかかります。一方で、カレーライスは温めたカレーをすくって盛るだけなので、比較的作りやすいです。具材の数が決まっている場合でも、ただのせるだけならそこまで大変ではありません。(宮井さん)

人気のあるメニューは何ですか?

人気があるメニューは、チキンタツタやチキンタツタ丼ですね。そういうメニューを出すと、みんな反応がよくて、よく取ってくれます。一方で、メニューによっては日ごとの売れ行きに差が出ることもあるので、その様子を見ながら提供量や提供時間を調整しています。(宮井さん)

北大には色々な食堂がありますが、北部食堂と他の食堂にはどんな違いがあるのですか?

例えば医学部食堂は、北部食堂とは対照的に小規模な店舗です。北部食堂では配膳担当、揚げ物担当のように役割分担がありますが、小規模な食堂では一人ひとりが複数の役割を担う必要があります。そのため、仕事に慣れるまでにも時間がかかると聞いています。(宮井さん)

北大と他の大学の食堂の大きな違いは何ですか?

北部食堂は特に規模が大きいため、ピーク時であるお昼の時間帯の動きが他の食堂とは大きく違います。人が多い分、ピーク時には拡声器のようなものを使って誘導することもあります。パートさんとアルバイトを合わせて50〜60人ほどが関わっているので、スタッフ間の調整やピーク時の誘導も重要になります。(宮井さん)

期間限定メニューのような企画はどのようにして決まるのでしょうか。

全国の大学生協で行われる統一フェアは1年分決定済みです。(齋藤さん)

北大内の企画は1か月前までには確定しています。(宮井さん)

(食堂では毎週魅力的な企画が行われている)
新しいメニューはどうやって決めているのですか?

他のお店で出している料理を参考に組み合わせを考えて、試作して、原価と販売価格から利益がどれくらい出るかを計算します。それで職員みんなで試食して決めます。パートさんには普段料理をする方も多いので、意見を聞くこともあります。(宮井さん)

中止になったり変更になることはないですか?

材料の調達にも一定のめどをつけているため、企画自体が中止になったことは基本的にありません。ただし、鶏卵の供給不足、いわゆるエッグショックで卵が手に入りにくくなった際には、卵を使うメニューを取りやめたことはあります。

また、米の価格高騰、いわゆる「令和の米騒動」があった時には、直前に価格を変更したこともありました。それくらい全国・世界規模の問題が起きない限り、価格が変わることは基本的にありません。(宮井さん)

多くの人が利用する食堂だからこそ、日々の運営では別の課題もあります。次に、食堂で発生するフードロスについて伺いました。

フードロスは起きていますか。

そうですね。やっぱりロスは起きますね。「思ったより売れない」などのことがあると、やっぱり廃棄の食材は出ます。(宮井さん)

1日に何食ぐらい作っていて、そのうちどれぐらいが廃棄されてしまうのですか?

廃棄を2〜3%程度に抑えることを目標にしています。どんぶりだと、多い日は1日400食ぐらい出ることもあります。フェアメニューだと600食ぐらい出ることもありますね。
たとえ人気メニューでも、その週は毎日出しているので、終わりのほうになると少しずつ人気は落ちていきます。その調整は一応行っています。(宮井さん)

調整とは、どういう取り組みか具体的に教えてください。

例えば、あるメニューを少し早めに終わらせたり、19時まで営業しているところを16時で提供終了にしたり、逆にもう少し長く出したりと、メニューごとに提供時間を調整してロス率を減らしています。一方で、早く売り切れてしまうと利用者の方に迷惑がかかるので、廃棄を減らすことと十分な提供量を確保することのバランスが難しいですね。(宮井さん)

では、宮井さんはなぜこの仕事を選んだのでしょうか。次に、仕事を選んだきっかけとやりがいについて伺いました。

(北大生協北部食堂の宮井さん)
なぜこのお仕事を選ばれているのですか。

そうですね。基本、僕は学生と関わる仕事で探していたのと、世の中の民間の企業とかは対企業というところでやり取りをしていかなければいけないんですけど、そこだと僕的にはあまりイメージが湧きづらくて。学生のような、直接サービスを消費する方々と直接関わることで、色々な反応とか見られたり、要望を直接もらえたりするので、そこでやりがいが感じられるかなと思いました。(宮井さん)

どういう瞬間にこの仕事のやりがいを感じますか。

今は正直食堂だとあんまり直接学生の人と喋る機会ってなくて、このインタビューも結構貴重なんですけど(笑)。なのでやりがいは自分が考えたメニューが売れた時が嬉しいです。(宮井さん)

ちなみに、一番売れたメニューは何ですか?

去年の「うまからフェア」で出した、ネギラー油唐揚げ丼です。1日600食くらい出たので、結構人気だったと思います。(宮井さん)

(宮井さんが企画したネギラー油唐揚げ丼)
最後に、3年後にどのような食堂にしていたいか、お聞かせください。

新学期になると、やっぱこの北部食堂はとんでもない人数が来るので、もっと提供の時間、そこをさらに早く提供できるようにしたいですね。特に麺類のところはいつもすごい人数が並んでいますし。

あとはレジ通った後に席を探している間に料理が冷めてしまうみたいなこともないように、なるべく立ち往生も無くしたいです。

席もぎゅうぎゅうの中で食べるので、全く知らない人と隣になってしまうこととかもあったりすると思います。そういう座席の配置とかいろいろ見直して、もっと1人でもピークの時に使いやすい食堂にしていきたいなと思っています。(宮井さん)

(おなじみの北部食堂の風景)

北部食堂の運営には、メニューづくりやフードロス対策、混雑への対応など、日々の細かな工夫が詰まっていました。

後編では、食堂を含む北大生協全体に目を向け、出資金や組合員の声、無人営業、書店事業など、生協の仕組みと経営についてリポートします。

この記事は、山田智哉(総合理系1年)、永見みずほ(教育学部1年)、細田総司(法学部1年)、大坂亮介(総合理系1年)、大坪萌々葉(工学部1年)が、主題別科目「北海道大学の”今”を知る」の履修を通して制作した成果です。

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2026.09.18

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