2018年11月17日(土)、北海道大学札幌キャンパスにて、軽くて衝撃に強い特別なポリマー(高分子化合物)で作られた電気自動車「ItoP(アイトップ)」のお披露目会が行なわれました(詳しくはコチラ)。総合博物館1Fではアイトップに採用されているタイヤの展示が行なわれ、北海道大学 大学院先端生命科学研究院 先端融合科学研究部門 ソフト&ウェットマター研究室の4年生 今岡千歌さんが、この特別なタイヤの解説をしてくれました。
(今岡千歌さん/北海道大学 大学院先端生命科学研究院 先端融合科学研究部門 ソフト&ウェットマター研究室 4年生)
タイヤには、同研究室が開発した「ダブルネットワーク構造」を採用したゲルが織り込まれています。硬いけれど衝撃に弱い種類のゲルと、柔らかいけれど衝撃に強い2種類のゲルを網目状に組み合わせてゴムに織り込むことで、硬くて衝撃に強いタイヤを作ることができました。丈夫なだけでなく、女性が簡単に持ち上げられるほど軽くなり、従来のタイヤに比べて車の燃費も良くなるといいます。
今岡さんは、さらに研究を進めて生物のように自己修復性を備えたゲルを開発したい、と語ってくれました。
(小雪ちらつくなか、ItoP(アイトップ)お披露目会をサポートする今岡さん(右)と、同じ研究室の4年生 樫村尚宏さん(左))
(北大総合博物館 正面玄関に停車中のアイトップ。開発中につき防水性についてはまだ不十分なため、屋根のある玄関アプローチで展示。晴れ間を見つけて試乗体験が行なわれた)