いいね!Hokudai

  • About

Categories

  • 歳時記
  • クローズアップ
  • フレッシュアイズ
  • ジョインアス
  • チェックイン
  • 匠のわざ
  • ようこそ先輩
  • バトンリレー
  • みぃつけた
  • おいしいね
  • 過山博士の本棚から
  • フォトコンテスト

#136 「博物館って何だ?」を語りあう一日、北大で開催

ミュージアムの〈いま〉と〈これから〉を考え、語り合うイベントが、2月22日(土)、工学研究院フロンティア応用科学研究棟にて開催されます。動物園デザインや動物園の歴史学の専門家による特別レクチャーの他に、北大で学んでいる道内各地の博物館・美術館の学芸員による発表もあります。ミュージアムがたまらなく好きな方にも、なんとなく興味がある方にも、現在すでにミュージアムに携わっている方にも、そしていつか働いてみたいと考えている方にも、きっとヒントを与えてくれるでしょう。準備に追われるスタッフや受講者を取材しました。

【文学研究院 研究推進室/いいね!Hokudai特派員】

(かわいいイベント告知ポップ。北部食堂などに設置されています)

動物園、水族館、美術館、博物館から考える「ミュージアム」

本企画の目玉のひとつが13時半からの特別レクチャー「動物園・水族館に学ぶ!ミュージアムの可能性」です。来館者の学びと動物の福祉とを両立させる展示デザインの必要性を唱え、多くの動物園を成功に導いてきた若生謙二さん(大阪芸術大学 教授)と、文化史という視点から動物園・水族館のあり方に切り込む気鋭の歴史学者・溝井裕一さん(関西大学 教授)をお迎えして開催します。

レクチャー後のクロストークでは、お二人に加えて、中国の事例を中心に水族館の展示分析を手がける平 輝さん(本学工学研究院 助教)、そして学芸員として第一線で活躍する門間仁史さん(北海道立旭川美術館)と亀丸由紀子さん(北海道博物館)が参加して議論を掘り下げます。

聞き手を務める門間さんは「美術館、動物園、水族館は、法律の上ではいずれも同じ博物館。しかし扱う『モノ(資料)』が違えば、理想や課題も違うはず。トークでは種類の違う館園同士で、なにが同じでなにが違うのかと考えることから、『博物館て何だ?』を掘り下げてみたいと思います」と語ってくれました。

(クロストークで聞き手をつとめる北海道立旭川美術館の門間仁史さん)

動物園・水族館にまつわる身近な話題から、観光、環境、倫理といった近年のミュージアムの課題にいたるまで、異なるジャンルの専門家が対話を重ね、探っていくトークになりそうです。

学芸員の学びなおし「学芸リカプロ」

このイベントを主催するのは、「学芸リカプロ」こと「北海道大学学芸員リカレント教育プログラム」。文化庁の助成を受けて2018年に始まったこのプログラムは、ミュージアム学芸員を中心に、文化・芸術に携わる方たちに、さらなる学びの場を提供しています。文学研究院の佐々木亨さん(博物館学研究室 教授)と今村信隆さん(同 特任准教授)が中心になって運営にあたり、2年間でのべ約40名が参加してきました。先ほど紹介した、クロストークに登壇する門間さんと亀丸さんも学芸リカプロの受講者です。

「学芸リカプロはすでに各ジャンルで活躍している専門家同士が学び合う場。学ぶ側と教える側が頻繁に入れ替わり、お互いに刺激を与えあいながら、ミュージアムやそこで働く学芸員の可能性を探っています。全国的にも注目されているこの試みの成果や学びの雰囲気を、わかりやすく伝えられる一日にしたいです」と今村さんはお話していました。

学びの成果を共有する報告会も実施

この学芸リカプロ参加者が自身の研究や実践の成果を持ち寄る報告会「ミライ・ミュージアム・ミートアップ」も同日午前10時から開催されます。報告会は口頭発表とポスター発表からなります。

口頭発表では、小樽芸術村、北海道立釧路芸術館、本郷新記念札幌彫刻美術館、様似郷土館といったミュージアムの現役学芸員が、勤務館の事例や最新の研究成果を発表します。また、ミュージアムグッズの愛好家にして研究者でもある大澤夏美さんが、「ミュージアムグッズサミット」の計画について語る発表も必聴です。

(昨年の公開成果報告会、多くの市民がつめかけました)

(熱心な議論の場となった、昨年のポスター発表会場)

ポスター発表では、狭義のミュージアムの枠組みにとらわれない、さまざまな実践や研究が報告されます。今年は「農」というテーマに関する発表が複数あることが特徴です。これは、学芸リカプロの受講生たちが2020年秋に北大総合博物館で開催する企画展のテーマが「農」だからです。たとえば蝦名未来さん(だて歴史文化ミュージアム)や、矢野ひろさん(NPO法人北海道遺産協議会)は、「農」や「札幌農学校」といった言葉の意味を掘り下げながら、企画展の意義を探求しています。

(報告会に向けてポスター案をブラッシュアップする矢野さん(左)と蝦名さん)

受講生たちは発表を間近に控え、お互いに切磋琢磨しつつ、鋭意準備中でした。ご期待ください!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

学芸リカプロによる公開イベントについては以下をご覧ください。

動物園・水族館に学ぶ!ミュージアムの可能性 × ミライ・ミュージアム・ミートアップ

日時: 2020年2月22日(土)10:00~12:30 / 13:30-16:45

場所: 北海道大学 工学研究院 フロンティア応用科学研究棟 鈴木章ホール

参加費: 無料・事前申し込み不要

詳細は【こちら】

Information

Update

2020.02.18

Categories

  • チェックイン
  • Twitter

投稿ナビゲーション

Previous
  • 歳時記
ハートみつけた
2020.02.14
Next
  • チェックイン
道産子大疾走
2020.02.20

Related Articles

    • チェックイン
    北大生の悩みを、ワンストップで相談できる窓口「HOSSO」開所!
    2025.04.09
    • チェックイン
    『流氷への旅』冬から春へ。雪どけの札幌、低温研[物語の中の北大No.33]
    2025.03.28
    • チェックイン
    第3弾!世界のクマ研究最前線|地球の未来をクマの生態から読み解く、クラウドファンディング実施中。
    2025.03.17
    • チェックイン
    • 動画
    科学を「ある」く~北大生が考える科学の功罪~
    2025.03.13
いいね!Hokudai
Official
Site