北海道大学博物館は2月から7月半ばまでのあいだ新型コロナウイルス感染症の影響で閉館していました。これに伴い、博物館の展示はもちろん、博物館内のその他の施設も5か月のあいだ利用ができませんでした。しかし、博物館内にあるミュージアムカフェぽらすの店長・浅野目洋平さんは、このような逆境の中、博物館の閉館中に新商品を開発。それが今回ご紹介する、北大牛乳で作ったモッツァレラチーズのバケットサンド(600円)です。
ぽらすでは、カレーやハンバーグなど、ボリュームのある定食メニューがこれまでメインでした。それに対して、北大生などの利用者の方々から、より手軽に食べられるメニューも欲しいとの声が以前からあったそうです。手軽に食べられるものであれば、テイクアウトも容易にできます。こうした要求にこたえるものとして開発されたのがモッツァレラチーズのバケットサンドです。
浅野目さんは、今回の新商品開発に際して、北海道そして北大のストーリー性を重視されたそうです。例えば、使用されているモッツァレラチーズは北大牛乳を使ったものです。しかも、このモッツァレラチーズ、北大牛乳をぽらすの厨房で調理して、モッツァレラチーズにしたもの。ぽらすでしか食べられない、できたてのモッツァレラチーズの味を堪能できます。また、バケットは、北大正門前にあるパン屋・ぱん吉のものを使用しています。ぱん吉のパンは道産小麦で作られており、このバケットのこうばしい香り、さくさく・もちもちとした食感も魅力の一つです。そして、北区屯田にある、みのり彩園で自然栽培されたトマト、レタスなどの野菜がここに彩を添えています。このように、北大周辺で得られる食材からこのバケットサンドはできているのです。
私のイチオシはアンチョビソース。甘しょっぱい中に酸味を効かせた味は、アンチョビ、ピクルス、玉ねぎに、数種類のハーブを加えてできたもの。その香りが、撮影中にマスクごしからでも届いてきて食欲をそそります。テイクアウトで手軽に食べられるライトさと、モッツァレラチーズ、バケット、アンチョビソースが与えてくれる濃厚な味わいが魅力のバケットサンドは、北大らしい涼しげな晩夏におししいひと時を与えてくれます。
お食事とセットのコーヒーは、一般の方は200円、北大関係者の方は150円となります