水産学部の練習船「おしょろ丸」は、さながら海に浮かぶ大学キャンパス。洋上で、いろいろな実験や実習を行なうことができます。
ECOSUS-Aquaの授業では、大きなネットで採集したプランクトンを、顕微鏡を使って観察するという実習が行なわれました。指導を担当したのはジョン・バウアーさん(水産学部 准教授)です。
採水器でいろいろな深さの海水を採集したり、CTDという装置を海中に沈めて、海水の電気伝導度や温度などから深さによって塩分濃度がどう変わるかをリアルタイムで測定したりすることもできます。教育や研究のための設備が、いろいろ取りそろえてあるのです。
(CTDを海に沈め(左)、そこで得られるデータを船内でモニターします)
現在の練習船おしょろ丸(約1400トン)は4代目。初代は「忍路丸」と漢字で書かれ、1909年(明治32年)に札幌農学校の水産学科に配属されました。約153トンの帆船でした。
通算100年あまりの歴史を持つ、練習船おしょろ丸。今では、多くの外国人研究者や留学生の乗船も受け入れています。
(船内の厨房(左上)、ある日の夕食(右上)、食事を楽しむ学生たち(左下)、学生用の居室(右下))
学生の定員は60人。全員が集まっての授業は、食堂で行なわれます。
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サステナビリティ学教育研究センターによる授業とは、ECOSUS-Aqua(持続的水産資源利用のための複合領域的集中講義)で、20カ国から 39名が参加して実施されました。
ECOSUS-Aquaへの同行取材にあたっては、サステナビリティ学教育研究センターの石村学志さん(特任助教)をはじめとするスタッフの皆様に、たいへんお世話になりました。厚くお礼を申し上げます。