「草なら何でもよかった。今は反芻している。」は、よく聞く犯人の弁をパロディーにしたものだが、そんなこととは全く関係なく一心不乱にムシャムシャ草を食べる姿と音はなんと気持ちの良いものか。流行の咀嚼音の動画ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)としても楽しめるのではないだろうか。
北大のウシと言えば高層ビルやポプラ並木を背景にした農場のホルスタインが有名だ。一方、静内研究牧場で飼育されているウシは赤毛の日本短角種。北大ブランドとして「北大短角牛」の名で販売もされている。牧場の地元新ひだか町の学校給食にも採用されるなど益々脚光を浴びている。
何せこんな傾斜地でも踏ん張って生きているウシたちの、鍛えられた脂肪の少ない赤身肉が不味いわけがない。今年のホームカミングデーにはキャンパス内でメニューに出す計画があるとか。
札幌のホルスタインも、静内の短角牛も、FSCことField Science Center for Northern Biosphere, Hokkaido University、北方生物圏フィールド科学センターで今日もムシャムシャしている。
【林忠⼀・北⽅⽣物圏フィールド科学センター/いいね!Hokudai特派員】