文学部1階の書香の森で「ヒグマのとなり ←つかず、はなれず→」が5月26日からはじまりました。
この展示は昨年後期に開講された授業「ミュージアム・スタディーズ演習」の中で、書香の森で企画展を開催するとしたら…という仮定で製作された展示案をもとに、受講していたメンバーが中心となり製作したものです。
【森沙耶・北海道大学CoSTEP】
中心メンバーの一人、文学部4年の石本万象さんは展示製作にあたりヒグマに関する意識調査をアンケートで行い、188名から回答が得られました。その結果「ヒグマ=恐い」というイメージが強いことや、行政が行っている対策について知らない人が多いということが改めてわかり、この結果をもとにメンバー間で話し合い、恐れ過ぎずに共に生きていくにはどうしていけばいいか、という視点を展示の中に入れたといいます。
展示は、限られたスペースの中に生態、個体の個性、人間との歴史、人間や他の動物とのすみわけについて、など幅広い切り口からヒグマについて知ることができるような内容です。
準備作業では、ヒグマの頭骨標本をどのように展示するか、ジオラマにどのようにヒグマを配置するか、パネルはどの配置で設置するか、など受講生に限らず先生方や他の博物館研究室の学生など様々な人がアイデアを持ち寄り、公開に向けた準備を行っていました。
「書香の森」での展示ということで、書籍の展示へ誘導するような足跡もこの展示のポイントになっています。ヒグマの関係書籍のほかにも、現在、動物研究に関する書籍が陳列されています。
この展示は8月6日まで開催予定です。北海道に住む我々にとって身近なヒグマ問題。間もなくはじまる大学祭期間中にも展示を見ることができますので、立ち寄って展示とともに考えてみてはいかがでしょうか。