実りの秋だ。豊穣の秋を分かち合うにふさわしいイベント「北方圏じゃがいも掘り」が4年振りにFSC生物生産研究農場でおこなわれた。学内関係者に農場を知っていただく機会として毎年ひらかれていたが、コロナ禍と倉庫の改修が相まって3年間実施できなかったのだ。
今夏の暑さは北海道各地の農作物にも多大な影響を与えた。キャベツやブロッコリー、ニンジン、そしてジャガイモなどが腐ったり変形したりで多くの被害を出しているようだ。農場でもトウモロコシが一気に熟してしまい収穫に追われたり、イネは実りすぎて「頭を垂れる稲穂かな」どころではなく五体投地のごとく倒伏したりしている。
それでもこのイベントが開催された9月9日と10日は天候にも恵まれ、参加した皆さんは男爵薯、キタアカリ、とうやを掘り出し、十分堪能し楽しまれたようだ。イモを持って帰る顔がホクホクしていたのはイモだけに、というだけではなさそうだ。
農業体験もできるフィールドを持つFSCとはField Science Center for Northern Biosphere, Hokkaido University、北方生物圏フィールド科学センターの略称である。
【林忠⼀・北⽅⽣物圏フィールド科学センター/いいね!Hokudai特派員】