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科学者のひらめきがビジネスパーソンのヒントに

北海道大学OGの楢木佑佳さん(博士(理学),大学院理学院,2013年)とOBの柳田拓人さん(博士(情報科学),大学院情報科学研究科,2009年)が執筆し、杉山滋郎さん(北海道大学 名誉教授)が監修した『科学史ひらめき図鑑 世界を変えた科学者70人のブレイクスルー』(ナツメ社)が1月17日に全国の書店に並びました。この本は科学史をわかりやすく伝えるだけでなく、「ひらめきはどのような思考の転換で起きていたのか」を知ってもらうために企画されました。

出版企画のスタートは2016年の春。お二人の勤務先で10年ほど前に楢木さんが制作した『白亜日報』という架空の新聞をナツメ社の編集者が目にしたことがきっかけです。「白亜紀に新聞があったらどんなものになるだろうか」というユニークな発想をイラストと文で具体化させたことが、編集者の心を掴んだそうです。

本書ではこれまでにない観点で科学史をとらえ直す工夫がなされています。その一つが、歴史上の科学者がどのようなひらめきで課題を解決してきたのかに注目して発見・発明を分類すること。似たひらめきのものをまとめて読むことで発想法のヒントを得ることができ、また、業績の割に隠れがちな科学者の人物像を紐づけて知ることもできるようになっています。

もう一つの工夫として、ビフォー・アフターのページ構成にしたこと。一人の科学者がひらめく前の世界と後の世界ではなにがどう変化したのか、その差をわかりやすく解説しているので、現在私たちが当たり前のように使っている科学技術がない世界を想像できるようになっています。

著者のお二人にインタビューしたところ、楢木さんは「この本の対象は一般のビジネスパーソンです。科学者や技術者の思考の転換は時代や分野を超えて、多くの人たちの仕事の役に立つのではないかと思います」と、柳田さんは「執筆はたいへんでしたが、こうやって形にできて嬉しい限りです。おかげさまで、出版から10日ほどで重版がかかりました。たくさんの人が手にとってくださって、ありがたいことです」とそれぞれ語ってくれました。

編集者の方が『白亜日報』を目にして今回の出版企画につながったように、『科学史ひらめき図鑑』をきっかけにまたなにか新しい世界が広がったらステキですね。書店にお立ち寄りの際は『科学史ひらめき図鑑』をぜひ探してみてください!

(撮影協力:北大生協書籍部クラーク店)

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2019.01.30

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