海に住む藻類は、人類が登場する以前から地球で繁栄してきました。藻類の体は、時間の経過と共に分解されますが、体内で生成された化合物の中には分解されにくい物もあります。それらが含まれた海底堆積物を分析すると、当時の藻類が育った海洋環境が推測できます。
日本海はその地理的要因から、氷期・間氷期の変動に伴い環境が激しく移り変わってきました。その変動が込められた堆積物は、まさに大昔からの日本海の環境変動を記録したタイムカプセルとも言えます。
過去の海洋環境を復元することは、長期的な気候の将来予測だけでなく、私たちの祖先がいつどのように日本へ渡ってきたかという人類学や考古学への応用の可能性も秘めています。また、各国の研究者は国境を超えて、力を合わせて研究を進めています。
地球の過去を知ることは、未来を考えることにつながります。研究内容を伝えるため、鈴木さんは潜望鏡のイメージを用いたり、アニメーションの手法を工夫したりしました。どの「縞々」が日本海の過去を語るのかについては、努力が詰まった映像でぜひ御覧ください。
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この映像は、鈴木朝子さん(理学院 修士1年)が、大学院共通授業科目「大学院生のためのセルフプロモーション2」の履修を通して制作したものです。
鈴木さんの所属研究室はこちら
生物/有機地球化学研究室(沢田健准教授)
https://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~sawadak/