気持ちのいい天気が続いていた週末の3連休^^ 構内のジンパ(ジンギスカンパーティ)スペースでは、北海道の短い夏を満喫しようとたくさんの学生たちが集います。その中に、ひときわ目をひくグループを見つけました!ジンギスカンと一緒にザリガニが並んでいます!!
「ウチダザリガニ」を題材にした外来種についての環境保全活動を実施していました。1930年頃にアメリカから食用として北海道に持ち込まれたこの生物は、繁殖能力が強く、さまざまな水域に生息できるために在来種のニホンザリガニと巣穴を競合したり生態系を撹乱しているそうです。生きたままの運搬や飼育は禁止されているため、この日のためにザリガニ駆除隊の方にご協力いただき、自分たちで実際にフィールドに出て、細心の注意をはらいながら駆除後その場で茹でました。参加者に対して、実体験を交えて見てきた生息環境について説明する姿が印象的でした。
主催者は 北大PoPs(Power Of People)のみなさん。5年前に理系大学院生が中心になって立ち上げた団体で、学生が地域の人を巻き込んで活動します。研究に専念するだけではなく、研究について地域の人に伝えたり、学生が地域の人と一緒になって地域のことを考えることをめざして結成されました。有機野菜について学ぶ食のワークショップや、ゴミ問題について考える環境イベントなどを実施してきましたが、メンバーが減り、この数年は活動が縮小していました。そこに、中嶋駿介さん(総合化学院2年)、小林大毅さん(環境科学院2年)、伊藤大真さん(文学部4年)が中心となり再び活動を開始しました。
今回の企画は、自分たちが暮らしている北海道の生態系を脅かしている外来種についての啓蒙イベント。中嶋さんは「勉強したり、セミナーのような形式ではなく、"楽しいイベントに参加して気づいたら環境に関する知識が身についていた" 。そんな企画をめざしています。”環境”という言葉がつくと足が遠のく人にも、すべての人に共通する「食」に結びつけることで気軽に参加してもらえるようになります。そして、大学生で研究をしている自分たちが率先して正しい知識を伝えられる存在でいたいです!」と、話しました。
参加者は、学部生から社会人まで幅広い年齢で、初めて会う同士で会話をはずませ空間を共有していました^^ ザリガニの味を聞くと「エビのようなカニのような味です。」とのこと。企画の中でウチダザリガニについて熱心に説明していた小林さんは「身近な環境について興味をもってもらうきっかけになってほしい。できれば次回は専門の方をゲストに迎えたりしながら、地域について継続して考えていきたい!」と話していました。
北大PoPs(学生と地域の人でるくる団体)