北海道大学大学院農学研究院は2024年4月、地域からの要望に応え、新たな寄附講座「地域創生システムデザイン研究室」を設置したことを発表しました。
本講座は、札幌市ふるさと納税制度の「大学応援プロジェクト」を活用し、企業や個人からの寄附により実現しました。札幌市では初となるこの取り組みにより、他大学の研究者や専門家を含む総勢10名の多様な人材が参加しています。
研究室の主要テーマは「縮退する地域をどのように持続的にするか」であり、具体的には「縮退する地域のこれからに必要な地域システムの研究と、それを支える地域人材の育成」に取り組みます。
本研究では、成長期に整備された地域システムが縮退期に直面する課題に対し、新たな選択肢を提示することを目指します。農学研究院の強みである自然科学の農学研究と社会・人文科学の農業経済学に加え、工学や公共政策学の視点も取り入れ、学際的なアプローチで強い北海道の構築に貢献する方針です。
大学関係者は「地域中核大学事業との関連性が高く、農学と他分野の融合により、地域の持続的発展に寄与したい」と述べています。
今後の活動継続には更なる支援が必要であり、大学は研究室の主旨に賛同する個人や企業からの継続的な寄附を呼びかけています。支援は札幌市ふるさと納税制度「大学応援プロジェクト」を通じて受け付けています。
本取り組みは、地域のニーズと大学の研究力を結びつける新たな試みとして、今後の展開が注目されています。