実りの秋。札幌キャンパスでは銀杏(ぎんなん)やドングリがあちこち落ちていますが、あの白い木も実をつける頃です。カバノキ科カバノキ属のシラカバです。指のような房がたくさん付いている白い木が今の時期どこかに見つかるはず。
キャンパスの北側を歩いていると、ありました!黄色く紅葉した葉っぱと一緒にたくさんの実を付けているシラカバです。
6月にハルニレの翼果(よくか:風に乗って飛ぶ種子)を拾いましたが、シラカバもハルニレと同じ翼果を持っています。どう違うのか、取っておいたハルニレの種子と比較して観察してみました。
シラカバの実をバラバラにしていくと、無数の種子が中に入っています。ハルニレの種は指の爪ぐらいの大きさでしたが、シラカバの種はそれよりもずっと小さく、幅5mmぐらいの大きさです。よく見ると、蝶々のような翼を持った可愛らしい形をしています。
この無数の蝶々が風に乗って遠くまで飛ばされていくのですね!これほどたくさん種子を飛ばすということは、きっと発芽の成功率は低いのでしょう。
春のシラカバ花粉は多くの人の悩みの種ですが、秋には蝶となって飛んでいくシラカバの種子。健気なシラカバの生存戦略に愛着が湧いた調査でした。