昨日20日の18時、北大は「新型コロナウイルス感染拡大防止のための北海道大学の行動指針(BCP)」を「レベル2:制限(中)」から「レベル3:制限(大)」に引き上げました1)。これにより研究室への立ち入りや教育、関連業務が大幅に制限されることになりました。具体的には以下のとおりです(詳細はウェブサイト2)をご覧ください)。
- 研究:中止によって大きな損害を被る研究等のみ研究室への立ち入りを許可
- 授業:オンラインのみでの実施
- 学生の課外活動:全面禁止
- 事務:必要最低限の業務のみを行い、在宅勤務も実施
- 会議等:原則延期・中止。必要な会議等はオンラインやメールで実施
(工学部の玄関には学生の登校を原則禁止する掲示が設置されています)
(図書館(本館・北図書館)は先行して4月18日から当分の間、臨時休館となっています)
北大の行動指針(BCP)は4月16日に策定され、17日に公開されました。BCPとはBusiness Continuity Planの略で、事業継続計画とも訳されます。これは災害等の緊急事態において、損害を抑えつつ事業の継続をはかるための方針です。
北海道における新型コロナ第一波となった2月末、北海道は2月28日から3月19日まで、独自に緊急事態宣言をだしました。このとき、陽性患者の累計人数は2月28日までの1週間で50名でした。一方、昨日4月20日までの1週間での陽性患者数は179名となっています3)。第一波はいったん収束に向かいかけましたが、ふたたび増加を許してしまう結果となり、第二波の現在のほうが状況はより予断を許さないものとなっています。
(理学部の玄関)
(学内に8ヶ所(水産含む)ある生協食堂のうち、北部と中央のみお昼の短時間営業となり、ほかは閉店となりました。食堂は様々な対策をしています。写真は4月10日に撮影した北部食堂。対面で座らないように椅子が撤去されています)
学内でもこれまでに3月6日と4月8日に1名ずつが罹患しています。北大には教職員約4,000名、学生約12,000名が所属しています(函館キャンパス等含む)。札幌の人口が約195万人ですから、そこに占める割合は小さいようで、小さくはありません。北大の構成員各自が、日常の行動を振り返り、どの活動を抑えたり、代替できるか、そのうえでどのように日常を継続できるか、考え、実行することが求められています。
参考文献:
1) 北海道大学「新型コロナウイルスに対する北海道大学の対応について(4月20日更新)」
(2020年4月21日閲覧)
2) 北海道大学新型コロナウイルス感染症対策本部 「新型コロナウイルス感染拡大防止のための北海道大学の行動指針(BCP)」(2020年4月21日閲覧)
3) 北海道「新型コロナ:道内の発生状況」2020年4月20日(2020年4月21日閲覧)