北海道大学でもいよいよ明日17日(土)から新型コロナウイルスワクチンの職域接種が始まります。職域接種とは、病院ではなく企業や大学単位で、希望者に対して接種を行う方法です。これによって地域医療の負担を下げ、接種をより速やかに行うことが目的です。北大の構成員は函館キャンパスを含めて約2万名。これは札幌市の人口の約1%に相当し、北大の接種は札幌市の感染拡大防止に少なからぬ貢献となるでしょう。また、海外と往来をする研究者や留学生、就職活動を控える学生にとっても重要です。
接種は、1回目については明日7月17日(土)から8月9日(月)まで、2回目は8月14日(土)から9月12日(日)までの土曜・日曜・祝休日に実施されます(8月7、8日、9月5日は実施せず)。時間は朝9時から17時半まで。1日当たり最大2,400名程度が予定されています。場所は北17条の第一体育館です。
予約は12日15時から5段階に設定された優先順に開始されました。まず65歳以上の高齢者・基礎疾患を持つ方・留学予定者等、次に学部3~6年、学部1~2年、大学院生およびその他の学生、そして最後に教職員等です。14日17時以降は、すべての希望する構成員を対象に受け付けています。なお今回は小樽商科大学の構成員も含めて約2万2,000名の実施となります。
接種予約や説明は特設サイトで行われていますが、さらに、学生にむけたサイトもつくられています。
このサイトは、北海道大学医学部を中心とした約30名の学生有志による「新型コロナワクチン学内接種学生対策班」によるものです。監修に玉腰暁子さん(医学研究院公衆衛生学教室 教授)、後援に北海道大学ワクチン接種推進タスクフォースがつき、バックアップをしています。後半には副反応についての簡単な説明や具体的な対処方法も記されています。読みやすいので、接種を検討している学生だけではなく、教職員の方もウェブサイトを読んでみることをお勧めします。
なおワクチン接種は任意です。そしてワクチンをうったからといってすぐに3密の回避やマスク着用などの従来の個人対策を完全にやめてしまってよいというわけではありません。2回目の接種から十分な免疫が確立されるまで、約2週間必要とされています。そしてそれ以後も従来の対策をとることで、さらに感染と重症化の個人的リスクと、感染拡大という社会的リスクをさらに下げることが可能になります。
(2019年1月に撮影された第一体育館の様子。はやくかつてのように学生の活動ができますように)〈2019年1月8日のいいね!Hokudai記事より〉
【川本 思心・理学研究院/CoSTEP准教授】