北大札幌キャンパスにはたくさんのランナーが走っています。彼らの走る姿はもはやキャンパスの風景の一部と言っても過言ではないでしょう。毎日見かけるランナーたちですが、彼らは何故北大に集まってくるのでしょうか。
来週末には、東京オリンピックのマラソン選手たちが札幌キャンパスを走ります。オリンピックだけでなく、北海道マラソンのコースにも毎回北大が組み込まれています。何故毎度大学の中を通るのか?私のような学生にしてみればちょっと謎です。ランナーたちに聞けば、札幌キャンパスの秘められたランニングスポットとしての魅力がわかるのではないかと考え、インタビューを行いました。
一人目はオレンジのシャツがまぶしい戸田さん。大学生ですが、なんと小学生の頃から札幌キャンパスに走りに来ているんだそうです。ご自身の通う大学の近くにも練習できるサイクリングロードがあるそうですが、それでも札幌キャンパスに来て走る理由はとにかく広くて走りやすいこと。大学の陸上部は引退したので目標は特に決めず、楽しく走っているそうです。
二人目は、北大ってランナーにとってどうですか?という質問に対し開口一番「100点満点だよ!」と答えてくれた、近所にお住まいの柘植(つげ)さん。6年ほど前から札幌キャンパスに走りに来るようになり、コロナ禍をきっかけに週2で通うようになったそうです。健康のために、定期的に大会にも出ながら走っています。北大に走りにくる理由は、緑が気持ちいい事。それに、構内では車が歩行者に気をつけてくれるので安心して走れるそうです。
三人目は、今日初めて走りに来た石川さん。北大生です。コロナ禍で長らくサークルの活動ができず、運動不足を感じたことからランニングを決意したそうです。「週3か4ぐらい走りたい。三日坊主にならないようにしないと・・・。」
最後は、北大近くで会社を経営されている箱﨑さん。ランとサイクリングでタイムを競うデュアスロンに参加するベテラン競技者で、アイアンマンレースのスタッフ経験もあるそうです。北大の良いところを次々と挙げてくれました。「メインストリートがちょうど1kmで計算しやすいし、信号はないし、四季も感じられる」「北大生とか若い人たちが良い走りをしているのを見て、刺激を受けている」今の目標はデュアスロンの大会に加えて、フルマラソンを完走すること。
同じランナーと見えても、健康維持から競技まで、様々な目的で頑張っていることがわかりました。それぞれの視点で様々に異なる北大の良さを語っていただき、多様なニーズに応える北大札幌キャンパスの懐の深さが感じられました。学生として走らずに過ごしているとなかなかわかりませんが、今回インタビューする限り、札幌キャンパスのランニングスポットとしてのレベルはかなり高いようです。オリンピックや毎回の北海道マラソンのコースに北大が組み込まれるのも、毎日たくさんのランナーが来るのも納得です。
【新井麻由・CoSTEP本科生/生命科学院修士2年】