今回の北大人は、坂本大介さん(情報科学研究院 准教授)。坂本さんは、人とコンピューターの関わりを扱うヒューマンコンピュータインタラクションの研究に取り組んでいます。実は海外の調査によると、世界の人の95%、日本でも90%もの割合で、コンピューターの扱いが苦手(おおよそ、表計算のデータのソートができるかどうか)というデータが出ているそうです。それは人が悪いのではなく、コンピューターに改善の余地があるのだと、坂本さんは考えます。
人に寄り添うインターフェースの開発、そこにつながる幼少期からの建築、放送部、プログラミングへの関心。一見まったく異分野に見えるこの3つの共通点とは。そして「不安」の気持ちが、人生において止まることなく研究活動を行っていける、尽きることのない原動力たる所以とは。坂本さんのお話には、なにかを創っている人であれば、誰もが共感できて、思わずうなずく要素がたくさん見つかると思います。
※坂本さんのお話をじっくりと聴きたい方は、ノーカット版をご視聴ください
北大人図鑑 No.12 坂本大介さん 詳細データ
3つのキーフレーズ:
1.「うちのやり方」に寄り添うインターフェース〜コンピューターが苦手な9割の人のために〜
2.根底にあるのは情報デザイン〜建築、放送部、プログラミングの共通点〜
3.不安と知識欲が走り続けるエネルギー〜不確実性を超えるリサーチ&マネジメント〜
出身地/普段活動している地域:
北海道小樽市/北海道札幌市
所属:
北海道大学 大学院情報科学研究院 情報理工学部門 複合情報工学分野
ヒューマンコンピュータインタラクション研究室
経歴:
2004年、公立はこだて未来大学卒業。2006年、公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科博士前期課程修了、2008年、同博士後期課程修了。博士(システム情報科学)。
ATR知能ロボティクス研究所においてインターン、東京大学にて日本学術振興会 特別研究員PD、独)科学技術振興機構 ERATO 五十嵐デザインインタフェースプロジェクト 研究員、東京大学大学院情報理工学系研究科 助教、特任講師を経て、2017年3月より北海道大学大学院情報科学研究院 准教授。
国内外の学術会議やシンポジウムにおいて最優秀論文賞、最優秀デモンストレーション賞を受賞。その他、神戸ビエンナーレ2007 ロボットメディアアートコンペティション 最優秀賞、Laval Virtual 2010, Grand Prix du Jury、2012年度グッドデザイン賞など多数。 人とコンピュータやロボットなどとのインタラクション設計に関する研究に従事。
メッセージ:
「使いやすいコンピュータを作る」ことはまだ始まったばかりの学問領域です。人に優しいコンピュータで、より良い世界を作っていきましょう。
参考情報:
https://daisukesakamoto.jp/
Twitter@DaisukeSakamoto
坂本さんがお話しするイベントが開催されます。
オンラインイベント「第5回 考えるカフェ~研究×起業×社会~」
【日 時】2021年9月30日(木) ①イベント18:30~20:00 ②懇親会20:00~20:30
【定 員】最大20名、事前申し込み(申し込み人数が多い場合は抽選になります)
【申 込】 事前予約制、参加無料→詳細と申込みはこちら
【場 所】 オンライン
(参加者が決定次第メールにて使用オンラインツールについてお知らせします)
*締め切りは9月28日(火)です。
*研究や起業に興味のある社会人・学生の方の参加を歓迎いたします。
★当日は坂本さんのインタビューからの問いを深掘りして、皆さんと一緒に「考える」を楽しみたいと思います。