「北キャンパス屋外空間整備に向けたオープンハウス」が、7月24日と25日、創成科学研究棟の4Fで開催されました。創成研究棟の前に広がる、整備面積約1.2haの、110m×110mもある空間を、今後どのように使えるのか、みんなで一緒に考えられる場になっていました。羊の見えるカフェやキッチンカー、研究/実験の場、駐車場など… さまざまな意見が集まりました。北大らしい、新しい屋外空間に期待が高まります。
オープンハウスから見た屋外空間
対象となる屋外空間の位置
先日北海道大学 化学反応創成研究拠点(ICReDD)がオープンして、ますます最先端の研究の場としている北キャンパス。歴史のある南キャンパスと比べて、新しく建てられた研究施設で構成されています。新目の建物と、周りに広がる羊のいる畑の対比が印象的な場所です。その真ん中に、広々とした芝生の空間があります。建物で3面は包まれて、1面は開放されたその面積は整備面積は約1.2ha。110m×110mもあります。今回のオープンハウスは、この空間を、イノベーション・コモンズを実現できる広場として考える目的で開催されました。
オープンハウスの会場から見える広場の向こうには、羊のいる畑の風景が広がります。
昨年から北キャンパスのユーザーが参加したワークショップを複数回開催し、そこでまとめた意見を受け入れつつ、基本計画が進んできました。オープンハウスで提示されていたプランは、「イノベーション・コモンズの実現」、「産業界等の社会連携の推進」、「ニューノーマルへの対応」という観点から、学生や研究者、職員を含めた多様な利用者の交流や連携を促進できる屋外空間を目指しているとのことで、さまざまな角度でプランが工夫されていました。
空間を遮る道を作って、各空間をゾーニングすることや、多様なニーズに応えられるように可変的な空間をこと、コミュニティガーデンや日常のリフレッシュできる場所だけでなく、災害の時に対応できるような場所を目指すなど、必要なことと、やって欲しいことが一緒に提示されていました。
建物の模型は動けるようになっていて、新しい動線をシミュレーションすることができます
特に今は通っていない、創成研究棟を抜けて使える動線を工夫することで、学外から北キャンパスの各施設へのアクセスをよくするルートは、普段利用する人にも、たまに訪れる人にもうれしいプランだと感じました。
さらにオープンハウスでは、関係者の説明のもと、参加したみなさんの話をどんどん書き込む形で開催されたいました。北キャンパスのユーザーからは、飲食施設が少ない北キャンパスだからこそ、食べ飲みができる施設がほしいという意見から、自由に研究できる場所にしたいという意見、夏のジンパや冬場の使い方、北キャンパスのイメージを一新したい意見まで、 多様な立場とニーズからの意見が集まっていました。
多様な意見が、どんどん屋外空間の模型に追加されます
意見を追加していくスタッフのみなさん。計画に関する説明も受けることができました
今回集まった意見を踏まえて、今後サステイナブルキャンパスマネジメント本部で、空間整備の実施に向けて動くそうです。少し抽象的で遠そうに感じる「イノベーションが生まれる場所」も、双方向的なコミュニケーションの元にみんなでつくりあげる空間づくりで、多様な可能性が生まれる豊かな土壌をつくることで、近づくように感じます。羊と、野花と、畑と、最先端の建物が共存する北キャンパス。何年か後には、今の中央ローンが観光名所となっているように、北キャンパスのこの空間が北大のもう一つの新たな顔となる日が来るかもしれません。
1階から眺めた屋外空間。今後の変化が楽しみです